[桜雲つまんで夢の味]
あなたの手にも
ひらひらと
舞い散りはじめましたか。
その柔らかいひとひらに
込めた気持ちが知りたくて
人知れず
ひっそ...
ジゼルレーヌの旅日誌
[濃紺の寄り道]
ちょっとだけ。
空の海へと延びている
寄り道してます、きまぐれマグナ
“幾多もの うれしたのしい寄り道が、 私の世界 広げ...
[居る？]
前を通るたびに
葉を掠める風に運ばれた視線が
暖かい光を纏って座っている。
草木の音、花の香りが
昔話をしてくれる。
...
[海に浮かんで運命憂う]
浮かんでは 消え行く疑問符 考えて
教えて欲しい 言葉の行方
あなたを縛るもの
本当は何にもなくて
感触感じるそれ...
[ムーンライトで胸騒ぎ]
覘いた会議はひんやりと、むずかしい話はうわの空
手品のようなエンジニア、みんなポカンと口開けた
もくもく地上を煙に巻く、乗...
[Love me tender]
旅の日誌も本日で、ちょうどひと月たちました。
知らないことは、まだまだ多く
気になるあの子も
見たいあの景色も、
とまら...
[泣いていたのは真夜中の花]
君と僕
話したことはないけどさ
なんとなく少しはわかるよ
流れ作業になった日々の中で
たった三回、走り寄っては
手が触れ目...
[ねこりねこどこ]
鳴らすのどの心地良い響き。
ゆっくり閉じられる瞳の愛しさ。
撫で付けた背中 の温もりと、寄り添う想いが私との距離。
私の...
[爪先浮いてくるりんと]
跳んでふわっといきたい世界
君の笑顔を叶えたい
楽しいことが起こりそうな気配
可能性は消えてない
呪文も箒ももたない女神
...
[それっていつか]
プロクシマの空が、イアルの世界が、
かざした手のひらよりも大きくて
私は何処へゆけるのでしょうか。
君と何処へ向かうので...
[レモネードを零して]
レモネードを零して欲しい
雫が空へと昇ったらきっと
朝日はもっと甘酸っぱくて
割れたガラスが光を集める
祈りの言葉は知ら...
[太鼓叩いた兎と居た弧]
トンと叩いてコンと鳴き
ドンと響いてピョンと跳ぶ
キラリと光るはおひねりか
はたまたヒラリと落し物
楽しい気持ちは軽や...
[よくかけた月、また満ちた]
つらつらと吐き出した言葉は、紙の上には残らない。
滲んだインク、指で読み取って
大海へと沈んでいった、声と想いを引き上げる...
[葛藤せよ渇望せよ]
どうして？と聞かれても、答えに困ってしまいますが
私、キノコの類が好きなのです。
どんな世界においても、撮影せずにいられ...
[私がはじめてみたものは]
夜空へと弾かれるひかりたちと
飾り付けられた都市
何処かへと行き交うひとたちと
それは愛らしい人形
起きている事も、成す...
[をりふし、をかしやかなるほどに]
聞こえ交はしたまひし年ごろよりも――
遠く遠くに離れていても、文で繋がる想いあれ
すぐ近くに座していても、指で触れる想...
[流浪する靴と石畳の音階]
行き先は読めない今は蹴る石に
いずれは丸く辿り着こうか
カラコロとつられて君につれられて
雑音消えた雑踏にいた
力...
[抜け出してもいいの]
出発に似合うのは、月明かりの夜だなんて
恥ずかしげもなくいってみて
冷たい風に手をぎゅっと
ほのかな暖かさに不安を包む
...
[Repeatedly]
キャラバンと旅する身としては、どっしりと居する家屋に憧れがありまして。
街での散策、心の中で、（もしも私が住むのなら）想像...
[近付いてそっと返した]
可愛いものも、可愛い人も、可愛い服も出来事も、
両手が何度往復しても足りなくて
マーガレットで花占いを、している気持ちにな...
[遠くても、届かなくても]
ルンルン気分で袖を振ろう。
ぶかぶかだった旅立つ服も
泥で汚れた靴も一緒に。
戦う術を身につけて、守る瞳を焼き付けて
言...
[塀の上、降る葉の音で]
世界に溢れるニュースには、扱い難いが山盛りで、
歩き始めたばかりの私は、
アーモンドチョコを一粒ずつ、噛み締めるように...
[他のみんなには内緒だよ]
綺麗な青い鱗の屋根の、下にあるのはWishin' Well
返るこだまに期待して、想い願いを投げ込みました。
透き通る声...
[鈍色の空、君を映す]
もこもこ厚着に包まれて、浅葱鼠の空の下、境の国へと着きました。
寒さ、病に耐えかねて、床から見える薄墨の色。
倒れては大...
[走り出すには遅すぎて]
お祝いの灯りに満ちた広場にて、どすんと出会ったソンゴクウ。
屋台の香りで鳴るお腹、押さえて話を聞きました。
爆竹の音で鈍る...