vinciの旅日誌

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ラッピ鉱山


「知ってます?ゴルダンの話」
「報酬2倍の事ですか?」
「違いますよー 噂ですよ!ウ・ワ・サ!」

私がアプリを起動してログインをするとギルチャで何やら会話が盛り上がっていた。

「なんかね?ラッピのゴルダンあるじゃないですかぁ その最奥にいつ行ってもストーンを狩ってる人がいるらしいんですよ!!」
「なにそれw怖い話じゃないですか!!」
「いやいや 噂だと運営がテストしてるんじゃないかって…」

運営がゴルダンでテスト?
ここの運営が、 わざわざそんな事をするとは思えない。
大方タスクキルをやり続けていたユーザーが偶々に複数のユーザーから目撃されただけだろう。

「こんにちわ〜 なんの話してたんですか?怖い話?」
と盛り上がりに私は便乗してみた。
話を聞いてみると、 この話題を切り出した彼女も詳しくは知らないらしい。
そして、 彼女に話したユーザーもこれまた別人に聞いたらしかった。

「しょうもな。。。」
スマホのこちら側でボヤきながら私はタバコに火をつけた。
癌の素を肺に一度 二度と入れて少し考える。
「よし!!見に行くか!!」
無い頭で考えてみた所で私には時間の無駄でしかなかった。ならばと、 直接確認する為にラッピ鉱山に向かう事にした。
ギルチャでの挨拶も早々にマップからキャラバンをラッピ鉱山に向かわせる。

「ってか ラッピなんて毒砲以外で来た事ないんじゃないか?」
恐らく、 こう考えるのは私だけでは無いと思う。 ゴルダンで効率よく金塊を集めるならば皆採取2倍のドワーフかヒューマン オークのゴルダンを選ぶだろう。
「あぁ。なるほど、それでこんな噂がたってくるわけか」
元来、噂と言うものは事実確認が取れなければ取れない程広まったりする。
ゴールド不足の今、 好き好んでエルフゴルダンに行くユーザーなんてそうはいない。それ故に、 たかだか噂話を確認しに行く物好きもいないのだろう。
そして噂話が今も独り歩きしているわけだ。

私はと言えば、 星6進化に備えてアニマ200 ゴールド400万を蓄えた挙句運営に裏切られたユーザーである。
なので、チケットの一枚や二枚を無駄遣いしようが構わなかった。


ラッピのゴルダンに入ってまず思った事は。
「マップがわからん。」
チュートリアル以来のエルフゴルダン
マップが解放されているわけはなかった。
どうにかこうにか最奥を目指してみた。時にストーンに当たりデッキがレイド用な事に腹を立て、 それでも最奥を目指した。

マップを見る限りだともう少しで最奥という所で残り時間が5秒だった。
「まぁ、人がいるかいないかだけだしな。」残された5秒で最奥にたどり着きそうになった時、何かが見えた。
気がした。
その何かを確認する間も無く私はゴルダンの入り口に飛ばされた。
「なんかいた気がしたけど…ゴーレムだったかな?」
タバコに火をつけて思い出してはみるものの頭に浮かぶ絵が定かでは無い。
だが、 入り口に戻される瞬間たしかに何かを見た。ストーンでは無く、 それなりの大きさだった気がする。
何分、 ミニマップに意識が集中していた為にソレがヒーローなのかビーストだったのか判別が出来なかった。
火のついたタバコを消し、私は二枚目のチケットをドブに捨てた。

続き
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vinci

コメント

1

ぷりん

ID: 965v5ihkg4ez

ドキドキ…引きが凄いです!