なんやかんやと嵐を呼んでいる今回のバグとその対応。
FF14にもそんな嵐を呼んだ事件がありました。
それがタイトルの「アンガーマックス事件」。
キャラストでの今回の対応についてはまだ最終的な処分などの結論が出ていませんが、こんな事もありましたよという事案の一つとして読んでもらえればと思います。
FF14には色々な楽しみ方がありますが、戦闘面でのメインコンテンツがID(インスタンスダンジョン)です。
3体程度のボスが居るダンジョンをプレイヤー同士がパーティを組み攻略するというものですが、ストーリーを進めるために必須であると同時に、経験値稼ぎによるレベル上げ、宝箱から出る強い武器やカッコいい装備の入手、レアアイテム製作に必要なドロップ素材目当てなど、FFをプレイする上で避けて通れないコンテンツです。
FF14は基本MMOなのでフレンドやギルドメンバー的な人たちとパーティを組んでプレイする人も多いですが、時間を合わせるのも難しいしそうそう友達もいない人も多いので行きたいIDになかなか行けないという事態に陥ります。
そんなプレイヤーを自動的にマッチングしてくれるコンテンツファインダー(以下CF)というシステムがあり、暇な人やレベル上げをしたい人はここに「今行けますよ」みたいに登録しておきます。
そうするとどこそこのIDに行きたいけどメンバーが足りないという人のパーティに振り分けられ、見知らぬプレイヤー同士が協力して攻略する、という流れになります。
知らない相手と協力して遊べて時には感謝や新たな出会いが生まれたりもする素晴らしいシステムなんですが弊害もあり、プレイスタイルが合わなかったりマナーの悪いプレイヤーが入ってきたりとギスギスする事もあります。
また、竜騎士や魔道士といったアタッカー職は人気があるため申請してもなかなか自分の番が回ってこなくて何十分も待たされたりもします。
タンクとヒーラーは責任が重いためやりたがる人が少ないのと、ジョブの種類として圧倒的にアタッカーの種類が多くどうしてもアタッカー役の申請がダブついてしまうため改善は不可能なんですね。
あと、FF14はキャラクターのレベルが上がるにつれ使える技や魔法が増えていくのですが、CFで低レベルのIDに飛ばされた場合キャラクターのレベルもそのIDに合ったレベルにシンクされてしまい、弱い状態でプレイしなければならないのも若干ストレスになります。
なので自分のジョブが低レベルの場合、行けるIDも自然低レベルになるのでCFで来てくれたプレイヤーに悪いなと思ってしまい申請しづらいという心理も働きます。
そこで「冒険者小隊」というコンテンツが実装されました。
これはプレイヤー同士でパーティを組まなくても、自分で育成したNPCの部下を連れてIDを攻略出来るというもので、低レベルのジョブでもソロプレイでいつでもレベル上げが出来る便利なシステムです。
とはいえ所詮はAIで動くNPCなのでプレイヤーキャラクターのような臨機応変なプレイやギミック処理が出来るわけもなく、ID攻略するには頼りない味方。
その辺のバランスを取るために小隊メンバーのNPCは体力2倍というゴリラステータスにされ、全滅による攻略失敗を回避できるようになっています(もちろん死ぬときは死ぬ)。
そしてもう一つ、FF14には戦闘していくと溜まっていくゲージを消費して撃つリミットブレイク(以下LB)という必殺技があるのですが、そのLBにも小隊専用のものが用意されました。
それが「アンガーマックス」です。
普通のLBはアタッカーが使用した場合敵にダメージを与えるだけですが、アンガーマックスは敵に大ダメージを与えた上に15秒間パーティー全体の攻撃力が50%アップするという強力なものでした。
これによって頼りないNPCを使っての攻略難易度のバランスを取ろうとしたわけですね。
ところがこのアンガーマックス、冒険者小隊でない普通のパーティの時でも簡単なテキストコマンドで使えてしまうというバグがあったんですね。
もともと弱い小隊パーティーの救済策として用意された技ですから普通のパーティーで使えば非常に強力で、難易度の高いコンテンツでもこれを使えば楽にクリアできてしまう。
プレイヤーからそのバグの報告があってから調査に乗り出した運営ですが、解決までには4ヶ月という長い時間がかかりました。
というのも調査したSTF(スペシャルタスクフォース)は開発チームとは別の存在で、ユーザーのチートプログラムなどの不正ツール使用を疑ってかかっていたために原因が自分たちのゲームのバグにあるとは思ってもおらず原因をなかなか特定出来なかったんですね。
そんなこんなで4ヶ月の時を経て、LBアンガーマックスは廃止、バグを利用したことのあるプレイヤーには24時間のアカウント停止処分、特に悪質と思われるプレイヤー数十名にはさらに重い処分が下されるという事でしたがその内容は非公開。
プロデューサーは長文で事の顛末と対応の遅れの原因と謝罪を述べました。
バグを利用しただけでもアカウント停止になるというのは結構重い処分のように思われるかもしれませんが、この場合気付かずに使ったという事はあり得ず意図的なバグ利用は明らかなので利用規約に則っての処分は不条理ではありません。
FF14は月額課金制なので別にバグを利用したプレイヤーが楽してIDをクリアしようが運営が損をするわけではありません。
事を荒立てようとしなければ、アンガーマックスを廃止するだけで平和に終わったはずです。
では何故プレイヤーの処分に踏み切ったのか。
それはゲームの寿命そのものを破壊する可能性があったからです。
FF14自体は元々そこまでプレイヤースキルが高くないライトユーザーでもクリア出来る難易度ですし、ストーリーをクリアしたあともキャラクターの見た目にこだわって装備を揃えたり、自分の家を買って理想の家を作ったり、その家をお店風にハウジングして他プレイヤーと交流したり(キャバクラまである!)、図鑑を埋めるなどのやり込み系ソロコンテンツも用意されていたりと色々な楽しみ方が出来るゲームです。
高難易度コンテンツはあくまでそのうちの一つに過ぎないのですが、みんなで試行錯誤しながら何度もチャレンジし、漸くクリアしたところで達成感という報酬を得るもの。
開発チームもそのへんのバランスに苦慮しながらコンテンツを作成しているはずです。
それが簡単にクリア出来てしまうのでは意味がないしゲームのやり甲斐そのものが無くなってしまう。
なんでも簡単に終わってしまうゲームなんてやってて楽しくないからプレイヤーは遠からず離れていきます。
プロデューサーはFF14というゲームを守るために、あえて批判や反発を覚悟で処分に踏み切ったのではないかと思います。
「バグを作ってしまったこっちも悪いけど、バグを利用してプレイしてもお互いいい事ないのをわかってくれ」みたいな感じですかねw
とか言ってる自分はアンガーマックス事件の時にはまだFF14をプレイしていなかったのですが、実際リアルタイムで遭遇していたらついつい使ってしまっていたかもしれない。
でもそれでクリアしたとしてもスッキリせずモヤモヤした気持ちを抱えていたかもしれない。
そこで24時間のアカウント停止という処分を食らったら、運営を恨む?それとも逆にホッとする?
当事者でもそうじゃなくても、やっぱり不正は良くないよねという指針をハッキリ示した運営に信頼感を持つんじゃないかな???
というかさ………
「アンガーマックス事件」って響きめっちゃカッコいいよな!←
最後に無料チケットガチャで引いたバロアの自慢をして終わります!
ネルルといい出番のないオモシロキャラばっかり増えてくやん\( ˆoˆ )/
FF14にもそんな嵐を呼んだ事件がありました。
それがタイトルの「アンガーマックス事件」。
キャラストでの今回の対応についてはまだ最終的な処分などの結論が出ていませんが、こんな事もありましたよという事案の一つとして読んでもらえればと思います。
FF14には色々な楽しみ方がありますが、戦闘面でのメインコンテンツがID(インスタンスダンジョン)です。
3体程度のボスが居るダンジョンをプレイヤー同士がパーティを組み攻略するというものですが、ストーリーを進めるために必須であると同時に、経験値稼ぎによるレベル上げ、宝箱から出る強い武器やカッコいい装備の入手、レアアイテム製作に必要なドロップ素材目当てなど、FFをプレイする上で避けて通れないコンテンツです。
FF14は基本MMOなのでフレンドやギルドメンバー的な人たちとパーティを組んでプレイする人も多いですが、時間を合わせるのも難しいしそうそう友達もいない人も多いので行きたいIDになかなか行けないという事態に陥ります。
そんなプレイヤーを自動的にマッチングしてくれるコンテンツファインダー(以下CF)というシステムがあり、暇な人やレベル上げをしたい人はここに「今行けますよ」みたいに登録しておきます。
そうするとどこそこのIDに行きたいけどメンバーが足りないという人のパーティに振り分けられ、見知らぬプレイヤー同士が協力して攻略する、という流れになります。
知らない相手と協力して遊べて時には感謝や新たな出会いが生まれたりもする素晴らしいシステムなんですが弊害もあり、プレイスタイルが合わなかったりマナーの悪いプレイヤーが入ってきたりとギスギスする事もあります。
また、竜騎士や魔道士といったアタッカー職は人気があるため申請してもなかなか自分の番が回ってこなくて何十分も待たされたりもします。
タンクとヒーラーは責任が重いためやりたがる人が少ないのと、ジョブの種類として圧倒的にアタッカーの種類が多くどうしてもアタッカー役の申請がダブついてしまうため改善は不可能なんですね。
あと、FF14はキャラクターのレベルが上がるにつれ使える技や魔法が増えていくのですが、CFで低レベルのIDに飛ばされた場合キャラクターのレベルもそのIDに合ったレベルにシンクされてしまい、弱い状態でプレイしなければならないのも若干ストレスになります。
なので自分のジョブが低レベルの場合、行けるIDも自然低レベルになるのでCFで来てくれたプレイヤーに悪いなと思ってしまい申請しづらいという心理も働きます。
そこで「冒険者小隊」というコンテンツが実装されました。
これはプレイヤー同士でパーティを組まなくても、自分で育成したNPCの部下を連れてIDを攻略出来るというもので、低レベルのジョブでもソロプレイでいつでもレベル上げが出来る便利なシステムです。
とはいえ所詮はAIで動くNPCなのでプレイヤーキャラクターのような臨機応変なプレイやギミック処理が出来るわけもなく、ID攻略するには頼りない味方。
その辺のバランスを取るために小隊メンバーのNPCは体力2倍というゴリラステータスにされ、全滅による攻略失敗を回避できるようになっています(もちろん死ぬときは死ぬ)。
そしてもう一つ、FF14には戦闘していくと溜まっていくゲージを消費して撃つリミットブレイク(以下LB)という必殺技があるのですが、そのLBにも小隊専用のものが用意されました。
それが「アンガーマックス」です。
普通のLBはアタッカーが使用した場合敵にダメージを与えるだけですが、アンガーマックスは敵に大ダメージを与えた上に15秒間パーティー全体の攻撃力が50%アップするという強力なものでした。
これによって頼りないNPCを使っての攻略難易度のバランスを取ろうとしたわけですね。
ところがこのアンガーマックス、冒険者小隊でない普通のパーティの時でも簡単なテキストコマンドで使えてしまうというバグがあったんですね。
もともと弱い小隊パーティーの救済策として用意された技ですから普通のパーティーで使えば非常に強力で、難易度の高いコンテンツでもこれを使えば楽にクリアできてしまう。
プレイヤーからそのバグの報告があってから調査に乗り出した運営ですが、解決までには4ヶ月という長い時間がかかりました。
というのも調査したSTF(スペシャルタスクフォース)は開発チームとは別の存在で、ユーザーのチートプログラムなどの不正ツール使用を疑ってかかっていたために原因が自分たちのゲームのバグにあるとは思ってもおらず原因をなかなか特定出来なかったんですね。
そんなこんなで4ヶ月の時を経て、LBアンガーマックスは廃止、バグを利用したことのあるプレイヤーには24時間のアカウント停止処分、特に悪質と思われるプレイヤー数十名にはさらに重い処分が下されるという事でしたがその内容は非公開。
プロデューサーは長文で事の顛末と対応の遅れの原因と謝罪を述べました。
バグを利用しただけでもアカウント停止になるというのは結構重い処分のように思われるかもしれませんが、この場合気付かずに使ったという事はあり得ず意図的なバグ利用は明らかなので利用規約に則っての処分は不条理ではありません。
FF14は月額課金制なので別にバグを利用したプレイヤーが楽してIDをクリアしようが運営が損をするわけではありません。
事を荒立てようとしなければ、アンガーマックスを廃止するだけで平和に終わったはずです。
では何故プレイヤーの処分に踏み切ったのか。
それはゲームの寿命そのものを破壊する可能性があったからです。
FF14自体は元々そこまでプレイヤースキルが高くないライトユーザーでもクリア出来る難易度ですし、ストーリーをクリアしたあともキャラクターの見た目にこだわって装備を揃えたり、自分の家を買って理想の家を作ったり、その家をお店風にハウジングして他プレイヤーと交流したり(キャバクラまである!)、図鑑を埋めるなどのやり込み系ソロコンテンツも用意されていたりと色々な楽しみ方が出来るゲームです。
高難易度コンテンツはあくまでそのうちの一つに過ぎないのですが、みんなで試行錯誤しながら何度もチャレンジし、漸くクリアしたところで達成感という報酬を得るもの。
開発チームもそのへんのバランスに苦慮しながらコンテンツを作成しているはずです。
それが簡単にクリア出来てしまうのでは意味がないしゲームのやり甲斐そのものが無くなってしまう。
なんでも簡単に終わってしまうゲームなんてやってて楽しくないからプレイヤーは遠からず離れていきます。
プロデューサーはFF14というゲームを守るために、あえて批判や反発を覚悟で処分に踏み切ったのではないかと思います。
「バグを作ってしまったこっちも悪いけど、バグを利用してプレイしてもお互いいい事ないのをわかってくれ」みたいな感じですかねw
とか言ってる自分はアンガーマックス事件の時にはまだFF14をプレイしていなかったのですが、実際リアルタイムで遭遇していたらついつい使ってしまっていたかもしれない。
でもそれでクリアしたとしてもスッキリせずモヤモヤした気持ちを抱えていたかもしれない。
そこで24時間のアカウント停止という処分を食らったら、運営を恨む?それとも逆にホッとする?
当事者でもそうじゃなくても、やっぱり不正は良くないよねという指針をハッキリ示した運営に信頼感を持つんじゃないかな???
というかさ………
「アンガーマックス事件」って響きめっちゃカッコいいよな!←
最後に無料チケットガチャで引いたバロアの自慢をして終わります!
ネルルといい出番のないオモシロキャラばっかり増えてくやん\( ˆoˆ )/
コメント
1
キリル
ID: df842st87xwb
毎度思う事ではありますが、兄さまの長文は本当に興味深い!!
FF14はプレイした事ないにも関わらず、シチュエーションが想像し易くて、とても理解しやすい。
文章書くお仕事の方かしらん?(*´艸`)ウフフ
うちにもいつだかのガチャでバロア様が乗り込んできましたが、使い所がいまいちわからんちんw
2
ナポリ
ID: v8ikkh8x6a4s
それでアイコンがバロア帝になっていたわけですねー。
これでいつでも山賊団に遊びに来れるというわけですねっ!←
3
ガレ
ID: 396gty2acpge
今回のバグにカッコいい名前付けようか!
「闇行商20億事件」
・・・響きはよくないな。(´・ω・`)
って、そう言うことじゃないよね(*>∇<)ノ
4
もふ
ID: t7du3d6ifsqt
FF14は未プレイですが事件のあらましがとてもよくわかる文章でした!
感じたことや思った事は多々ありましたが、個人的に1番印象に残ったのは…これですね!
>プロデューサーは長文で事の顛末と対応の遅れの原因と謝罪を述べました。
プレイヤー側を理解させる上で誠意とちゃんとした説明大事ですよね(-ω-;)ぜひ爪の垢を…
追伸:バロア様おめでとうございます(∩´∀`)∩
5
タンゴマ
ID: n9tkjvq6hd3s
>> 1
ありがとうございます^ ^
FFを知らない人にも理解してもらおうとしたらやたら長くなってしまいましたか、そう言ってもらえると救われます。
文章を書く仕事はしてないのですが、主にストレス解消のために文章を書いていますw
キリルさんのところにもバロア帝がいたとは!
意外と腰が軽いですねバロア帝w
6
タンゴマ
ID: n9tkjvq6hd3s
>> 2
なぬっ!バロア様は皇帝で山賊じゃないですぞ!
これこそアンガーがマックスですぞ!
オッペケテンムッキー!
7
タンゴマ
ID: n9tkjvq6hd3s
>> 3
いやカッコいいと思います!
三億円事件やロッキード事件みたいで教科書に載りそうw
8
タンゴマ
ID: n9tkjvq6hd3s
>> 4
長文の謝罪も悪く取られると「ダラダラ言い訳しやがって」となる危険もありますが、ないよりはあった方がずっといいと思います!
高屋敷Pはツイッタでも「このキャラの衣装どんなのがいい?」とかばっかり聞いてきて、プレイヤー目線じゃなくてただのプレイヤーなんじゃないかと思うときあります←
9
温泉タマゴ
ID: zfwjj6qgmq2s
内容もさることながら分かりやすい文章にため息が出てしまいます(/ω\)
10
〓ふぅか〓
ID: i46vdg68vvh2
ログインしたのが全て終わった後だったけど(゚ω゚)
20億のアニマ所持してフリーズとかしなかった事に
驚きを隠せません…ωω
11
タンゴマ
ID: n9tkjvq6hd3s
>> 9
ありがとうございます!
言いたいことを言う前にFFの紹介記事みたいになってしまって伝わるやら伝わらないやら不安でしたがそう言ってもらえると嬉しいです^ ^
12
タンゴマ
ID: n9tkjvq6hd3s
>> 10
自分も再メンテのタイミングで初めて事態を知ったので、もし最初のメンテ明けてすぐログインしてたら当事者になっていたかもと思うとちょっと怖いですね。
誘惑に負けてついつい使っちゃってたかもしれず…(ドラクート育て中)