拝啓
梅雨明けの暑さと同じく、ゲッシー愛も熱くなり、蝉の声もひときわ高く、ゲッシー愛を叫ぶ声もひときわ高くなっております。 皆様はいかがお過ごしでいらっしゃいますか。
とある日、たまたまTwitterを見る機会があったまぐまぐはキャラストの新情報でもないかとPのツイート一覧を開こうとしていた。
「Pってちょくちょく情報漏らしてくれるから、ゲッシーの新情報が何かあればいいのだけど……」
Pのツイート一覧を開くと一番上に表示されたのはなんかでかい白い物体……シルバニアファミリー。
「あ~しろいもふもふじゃ~」
もふもふしているかどうかはさておき、このでかいゲッシーが欲しいというPの気持ちに共感しつつ、ページを下にスクロール。シルバニアファミリーよりもうひとつ前のツイートを見ると何やらまた白い物体が目に入ってくる。そして、サムネイル写真を見て硬直。
「いや、まてこれはまさか……ゲッシーキービジュアルの……
「Pってちょくちょく情報漏らしてくれるから、ゲッシーの新情報が何かあればいいのだけど……」
Pのツイート一覧を開くと一番上に表示されたのはなんかでかい白い物体……シルバニアファミリー。
「あ~しろいもふもふじゃ~」
もふもふしているかどうかはさておき、このでかいゲッシーが欲しいというPの気持ちに共感しつつ、ページを下にスクロール。シルバニアファミリーよりもうひとつ前のツイートを見ると何やらまた白い物体が目に入ってくる。そして、サムネイル写真を見て硬直。
「いや、まてこれはまさか……ゲッシーキービジュアルの……
しろいもふもふわんこおおおおおおお!???」
そう、そこにいたのは紛れもないしろいわんこがたのゲッシー。
抑えきれぬ衝動を抑えつつ、期待いっぱいにサムネイルを拡大表示にしようとするまぐまぐ。
「今、あなたのために育成素材いっぱあああああああぁぁっぁぁあぁぁいあつめてるのをおおおおおおおおおおお!!!!!」
抑えきれぬ衝動を抑えつつ、期待いっぱいにサムネイルを拡大表示にしようとするまぐまぐ。
「今、あなたのために育成素材いっぱあああああああぁぁっぁぁあぁぁいあつめてるのをおおおおおおおおおおお!!!!!」
しかし、拡大表示にした瞬間まぐまぐは感じます。
「ペロッ…これは…別種!?」
そう、たしかにそこにいるのはしろいわんこなのだ。しかし、このしろいわんこはキービジュアルのわんことは違う。例えるなら、そう……サモエドとスピッツぐらい違う別の何かなのだ!!
「どういうことだってばよ……!!」
手で頭を抱えつつ、目をぱちくりしながらその写真をもう一度まじまじと見るまぐまぐ。見れば見るほど別の何かということがよくわかる。
「目の色、髪型、服装……それに性別もPの方は♂っぽいし、キービジュアルの方は♀っぽい……」
まぐまぐは考えます。明らかにキービジュアルと違うしろいわんこを。このわんこは何者なのかと……!!
(このわんこはキービジュアルのわんこじゃないのか?いやでも、キービジュアルのわんこじゃないとしても、キービジュアルのわんこ以外にわざわざ同じ白毛のわんこをもう一体発表するか……?というかこの造形めっちゃこだわって作られているなぁ……長マズルに加え、足の部分とか完全に犬のそれじゃまいか。尻尾ももふもふやし。いや、待てこの子、実は♂っぽいけど実は♂っぽい♀とかだったりしないかなぁ。そしたら個人的にドストライクなんだけど……)
そうこう妄想を膨らませつつ、ふと全然気にもしていなかったPのツイート文章に目が行くまぐまぐ。
そこにはなんと驚きの事実が……!!
P「あんまり重要ではないキャラなのですが…考えていた以上に時間が掛かってしまった…」
P『あんまり重要ではないキャラなのですが……』
P【あんまり"重要"ではないキャラなのですが……】
「…あ、これプレイアブル実装されんわ(^ω^)」
~完~
吾輩は黒獅子である。名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でもきーびじゅあるというのでお披露目さ
れ、Twitterとかいう場所で吾輩の立ち姿が公開され、キャーキャーと周りからかっこいいと言われていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めてまぐまぐというものを見た。しかもあとで聞くとそれはゲッシー大好き好きすぎるという人間中で一番出会ってはいけない種族であったそうだ。
このまぐまぐというのは自分の名前の後にわざわざあっとまーくをつけてゲッシーが好きですよというアピールをしているという話である。
しかしその当時は何という考もなかったからゲッシー好き好きでゲッシー以外の種族をまともに育てていなかったとしても別段恐しいとも思わなかった。
推しキャラはあろぽんという占い師らしい。しかし、最近は吾輩と同じくきーびじゅあるという物で紹介された白い犬にも心を奪われてもいるらしい。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でもきーびじゅあるというのでお披露目さ
れ、Twitterとかいう場所で吾輩の立ち姿が公開され、キャーキャーと周りからかっこいいと言われていた事だけは記憶している。
吾輩はここで始めてまぐまぐというものを見た。しかもあとで聞くとそれはゲッシー大好き好きすぎるという人間中で一番出会ってはいけない種族であったそうだ。
このまぐまぐというのは自分の名前の後にわざわざあっとまーくをつけてゲッシーが好きですよというアピールをしているという話である。
しかしその当時は何という考もなかったからゲッシー好き好きでゲッシー以外の種族をまともに育てていなかったとしても別段恐しいとも思わなかった。
推しキャラはあろぽんという占い師らしい。しかし、最近は吾輩と同じくきーびじゅあるという物で紹介された白い犬にも心を奪われてもいるらしい。
そんなこんなでどうやら吾輩に名前が着いたようだ。
さてノーファスライルの"末裔"である余の出番であるな。
「キービジュアルの黒獅子、ギ、ギムレイだったんかーーーい_(┐「ε:)_ズコー」
でも、まぁあのギムレイですし?
あんだけ悪事働いてネタにされてますし?
イアルのキャラクター達にも(多分)嫌われてますし?
個人的にも現状はそこまで愛着湧いてないですし?(棒)
っていうことからいくらグラフィックが作られたからと言ってプレイアブルキャラにはならないかなーって思ってたんですよ。
だったのですけどね、
気づいてしまったのですよ。
TwitterでPが紹介したギムレイって右手に杖だがなんだが武器っぽいの持っているのですよ。
でも……
今、ストーリーでちらほら見れるギムレイって……
右手に何も持ってないというか……
不自然に右手が浮いてるんですよ
それで、これ……本来、右手に表示されてなきゃいけないものって……
レア度別に違う形状した武器なんじゃないかって思うのですよ。
ええ、そういうわけで……
あんだけ悪事働いて
イアルのキャラクター達にも(多分)嫌われてますし?
個人的にも現状はそこまで愛着湧いてないですし?(棒)
っていうことからいくらグラフィックが作られたからと言ってプレイアブルキャラにはならないかなーって思ってたんですよ。
だったのですけどね、
気づいてしまったのですよ。
TwitterでPが紹介したギムレイって右手に杖だがなんだが武器っぽいの持っているのですよ。
でも……
今、ストーリーでちらほら見れるギムレイって……
右手に何も持ってないというか……
不自然に右手が浮いてるんですよ
それで、これ……本来、右手に表示されてなきゃいけないものって……
レア度別に違う形状した武器なんじゃないかって思うのですよ。
ええ、そういうわけで……
普通にプレイアブルキャラ予定なんじゃないか
って思いましたまる
(´・ω・`)。〇(いや、でも、もし仲間になるとして、こんだけ悪事を働いているギムレイがキャラバン一行に加わる流れってなんだろう……)
(´-ω-`)。〇(うーん……)
(以下まぐまぐの妄想)
-------------------------------------------
~ゲッシーストーリー エピソード6 「ギムレイの帰還」~
今まで働いた悪事の全てが明るみに出てしまい、ゲッシー領を追われる身となり、さらにノーファスライルの末裔でないことも判明したギムレイ。
四方八方に敵を作ってしまったギムレイはどこに行ったらいいかわからず、ひたすら人の気配がない方へ逃げるに逃げ、ついにはどこかわからない未開の土地にまで来てしまう。
天候は悪く、激しい雨が容赦なく自身の黒い毛皮に叩きつけられる。それは砕けてしまった自身の心に追い打ちをかけるように身に染みた。
「どうしてこのようなことに……。」
今までの数々の行い、周囲から悪事と言われていた行いを思い出しつつ、それをことごとく邪魔してきたゲッシーの小娘の顔を思い出す。
「あいつさえいなければ……。」
小さい身体ながらも多くの仲間を従えるキャラバンのマスター。魔法を巧みに使うあの姿。
心身共に衰弱しきっているからであろうか、あのゲッシー特有の愛嬌のある顔が雨の中、幻のように宙へと浮かび上がる。
「……タタリン。」
それに対して何を思っているかは、もはや自分でもわからず、ただただ、その幻影を黙って見つめていた。それは姿形を変え、仲間と共に戦う姿、共に笑い合う姿、共に助け合う姿を映し出していた。
気づけばその幻影は徐々に薄れていき、それを打ち消すように違う何か別の大きな影のようなものが見えてきた。
雨にまみれて見えてくるそれは先ほどまでの可愛らしいゲッシーなんかではなく、恐ろしく、見るからに狂暴そうな異形のビーストだった。きっとこの土地特有のビーストなのだろう……幻影に気を囚われすぎていたせいか、そのビーストの接近には一切気づけなかった。
逆にビーストはこちらの存在にとっくに気づいていたのだろう、獲物を捕らえるような鋭い眼光で、ゆっくりと重みのある足音を一歩ずつ踏み鳴らしこちらに近づいてきている。もはや戦う気力もなかったので、そのビーストが近づいてくるのを何もせずに見つめていた。
「余もここまでか……。」
食らうなら食らえばいい。今までのことを後悔しつつそっと目を閉じる。
「……どこで間違えたのであろうな。」
ふと走馬灯のように今までのことを思い出す……しかし思い出すことと言えばあの小娘……タタリンのことだけだった。常に自分の邪魔をしてくるタタリン。あいつがいなければ自分の計画は全て上手くいったのであろう。邪魔をされた時の心はいつも怒りと悔しさに満ちていたが、今はもう、そんな感情すら残っていなかった。
(もう全て終わってしまえばいい)
そう思っているうちにビーストの吐息、圧力を直に感じ取れるくらいの距離にそいつはいた。後は何も思うこともなく食われるだけだ。
そうしてゆっくりと目を閉じ、死を受け入れようとしたその時、どこからか魔法の発動がした気配を感じ取れた。そして、その直後に大きな衝撃音が耳に入ってきた。
その気配と音に反応し目を開けると目の前にいたはずのビーストが地面で気を失っていて、その原因は一目見て闇魔法の一撃が与えられたものだとすぐに理解できた。
そう、見慣れてしまったあいつの……
倒れているビーストの先にいるあいつの魔法だった。
「……何故ここにいる。」
これまで、数々の邪魔をしてきた好敵手
「何故、助けたのだ……小娘よ。」
ゲッシーアヴァター"タタリン"
今度は幻ではなく、本人その者であることは衰弱しきったこの身体ですら理解できた。
その実態を持った小娘は黙って近づいてくる。
ゲッシーに似合う愛くるしい小さな身体で、
ゲッシーに似合う可愛らしい歩き方で、
だが、それとは裏腹にしっかりと何かの決意に満ちた表情で近づいてくる。
その顔は今の自分の心に突き刺さり、動きたくもない心が動く。
この気持ちは怒り?……憎しみ?いや違う……。
これは完膚なきまで打ち負かされた者の挫折の気持ち……敗者の気持ち。
この小娘はその気持ちを膨大させる存在……。
境遇、仲間……何もかも自分と正反対の彼女は今の自分には眩しすぎるのだ。
……それは、まるで正義の光の存在と悪の闇の存在が対となって自分に光を差しているようだった。
(余はもはや暗黒面に墜ちた存在……。)
(´・ω・`)。〇(いや、でも、もし仲間になるとして、こんだけ悪事を働いているギムレイがキャラバン一行に加わる流れってなんだろう……)
(´-ω-`)。〇(うーん……)
(以下まぐまぐの妄想)
~ゲッシーストーリー エピソード6 「ギムレイの帰還」~
今まで働いた悪事の全てが明るみに出てしまい、ゲッシー領を追われる身となり、さらにノーファスライルの末裔でないことも判明したギムレイ。
四方八方に敵を作ってしまったギムレイはどこに行ったらいいかわからず、ひたすら人の気配がない方へ逃げるに逃げ、ついにはどこかわからない未開の土地にまで来てしまう。
天候は悪く、激しい雨が容赦なく自身の黒い毛皮に叩きつけられる。それは砕けてしまった自身の心に追い打ちをかけるように身に染みた。
「どうしてこのようなことに……。」
今までの数々の行い、周囲から悪事と言われていた行いを思い出しつつ、それをことごとく邪魔してきたゲッシーの小娘の顔を思い出す。
「あいつさえいなければ……。」
小さい身体ながらも多くの仲間を従えるキャラバンのマスター。魔法を巧みに使うあの姿。
心身共に衰弱しきっているからであろうか、あのゲッシー特有の愛嬌のある顔が雨の中、幻のように宙へと浮かび上がる。
「……タタリン。」
それに対して何を思っているかは、もはや自分でもわからず、ただただ、その幻影を黙って見つめていた。それは姿形を変え、仲間と共に戦う姿、共に笑い合う姿、共に助け合う姿を映し出していた。
気づけばその幻影は徐々に薄れていき、それを打ち消すように違う何か別の大きな影のようなものが見えてきた。
雨にまみれて見えてくるそれは先ほどまでの可愛らしいゲッシーなんかではなく、恐ろしく、見るからに狂暴そうな異形のビーストだった。きっとこの土地特有のビーストなのだろう……幻影に気を囚われすぎていたせいか、そのビーストの接近には一切気づけなかった。
逆にビーストはこちらの存在にとっくに気づいていたのだろう、獲物を捕らえるような鋭い眼光で、ゆっくりと重みのある足音を一歩ずつ踏み鳴らしこちらに近づいてきている。もはや戦う気力もなかったので、そのビーストが近づいてくるのを何もせずに見つめていた。
「余もここまでか……。」
食らうなら食らえばいい。今までのことを後悔しつつそっと目を閉じる。
「……どこで間違えたのであろうな。」
ふと走馬灯のように今までのことを思い出す……しかし思い出すことと言えばあの小娘……タタリンのことだけだった。常に自分の邪魔をしてくるタタリン。あいつがいなければ自分の計画は全て上手くいったのであろう。邪魔をされた時の心はいつも怒りと悔しさに満ちていたが、今はもう、そんな感情すら残っていなかった。
(もう全て終わってしまえばいい)
そう思っているうちにビーストの吐息、圧力を直に感じ取れるくらいの距離にそいつはいた。後は何も思うこともなく食われるだけだ。
そうしてゆっくりと目を閉じ、死を受け入れようとしたその時、どこからか魔法の発動がした気配を感じ取れた。そして、その直後に大きな衝撃音が耳に入ってきた。
その気配と音に反応し目を開けると目の前にいたはずのビーストが地面で気を失っていて、その原因は一目見て闇魔法の一撃が与えられたものだとすぐに理解できた。
そう、見慣れてしまったあいつの……
倒れているビーストの先にいるあいつの魔法だった。
「……何故ここにいる。」
これまで、数々の邪魔をしてきた好敵手
「何故、助けたのだ……小娘よ。」
ゲッシーアヴァター"タタリン"
今度は幻ではなく、本人その者であることは衰弱しきったこの身体ですら理解できた。
その実態を持った小娘は黙って近づいてくる。
ゲッシーに似合う愛くるしい小さな身体で、
ゲッシーに似合う可愛らしい歩き方で、
だが、それとは裏腹にしっかりと何かの決意に満ちた表情で近づいてくる。
その顔は今の自分の心に突き刺さり、動きたくもない心が動く。
この気持ちは怒り?……憎しみ?いや違う……。
これは完膚なきまで打ち負かされた者の挫折の気持ち……敗者の気持ち。
この小娘はその気持ちを膨大させる存在……。
境遇、仲間……何もかも自分と正反対の彼女は今の自分には眩しすぎるのだ。
……それは、まるで正義の光の存在と悪の闇の存在が対となって自分に光を差しているようだった。
(余はもはや暗黒面に墜ちた存在……。)
その光は目の前にたどり着くなり、何の躊躇もなくこちらに向かって手を差し伸べてきた。
「……なんのつもりだ?」
小娘はただ頷きながら、一緒に行こうと言わんばかりに優しく微笑みながら手を差し伸ばす。
一体何を考えたらこのような行動が起こせるのか。まるで解せなかった。
「……なんのつもりだ?」
小娘はただ頷きながら、一緒に行こうと言わんばかりに優しく微笑みながら手を差し伸ばす。
一体何を考えたらこのような行動が起こせるのか。まるで解せなかった。
「余は今まで散々お前達やお前達の仲間の邪魔をしてきたのだぞ?そんな余に何故手を差し伸べる?」
小娘は答えを返すこともなく黙ったままだった。 何故答えないのか。答えられない理由なのか。悪事を重ねるだけ重ねた自分に求められるもの、それはひとつだけ思い当たる節がある。
「……そうかあれか、今更ノーファスライルの末裔である、特別な存在である余の力を欲しているのか?……それだったら残念だったな。」
思い出したくもない事実を口にしようとして胸が痛む。
「貴様は知らなかったのかもしれぬが……余は……余はノーファスライルの末裔なんかじゃなかった。故に余に特別な力などない、余は……私はただのゲッシー……。」
その言葉を口にし、その真実を改めて痛感する。
立っている力さえ抜け、雨で泥まみれの地面に膝をつき、うなだれる。
(そう、私はノーファスライル末裔ではない。ただの黒い毛皮を持つ獅子型のゲッシーだ。なんの特別な血筋も持たないただのゲッシー。)
ノーファスライルの末裔だと信じて着こなしていた高い衣服は汚れに汚れ、気づけば手も足も身体中も泥だらけだったが今の自分にお似合いだろう。
「もう放っておいてくれ……。」
それでも差し伸べていた手を引かない小娘はこう言った。その言葉に耳を疑った。
「みんなに謝ろう……だと?」
優しく頷く小娘。その顔と言葉に思わず、力なく笑ってしまう。
「ここまでのことをしでかした私が皆に謝って許しを請うというのか?笑わせてくれる。誰がそんなことを許すというのだ?……それに、私にそんなことをする気力はもう残されていない。それが自分勝手だと思うなら勝手に思えばいい、私はもう疲れたのだ。もう、このまま終わればいいのだ。」
もはや、小娘を見つめる力さえなくなり、視線を地面に落とした。
「……さっさと仲間の元へ帰れ。」
それでもその場から動く気配のない小娘。もう私がその手を掴むまで引かないつもりなのだろうか。どうしてそこまで……どうしてそこまで私に構おうとするのだ!?
「仲間の元へ帰れと言っているのだ!!」
忘れていた怒りという感情を小娘にぶつけるため、今一度だけ小娘に視線を戻したその時だった。気を失っていたはずのビーストがいつの間にか小娘の後ろに立ち攻撃を繰り出そうとしていた姿が目に入った。そしてそれに対する警告の言葉を発する時間もなく、次の瞬間、狂暴なそいつは小娘を思いっきり吹き飛ばしていた。
「……!!」
光の存在を大きく吹き飛ばしたビーストは戦闘姿勢を止めることなく、小娘の方を凝視していた。
(このビーストまだ戦う力が残っていたのか……!?)
吹き飛ばされた小娘はスタン状態なのかすぐには起き上がれないようだった。
一方のビーストは先ほどの魔法の攻撃を受けたせいか怒りの矛先は完全に小娘の方へ向いていた。ビーストは自分に向かってきていた時と同じく、重みのある歩みで倒れている小娘に向かってゆっくりと近づいて行く。
このままでは小娘がまずいと思い立ち上がろうとしたが……ふと思う。
(まて……このまま黙って見ていれば、この憎っくき小娘はこいつに食われる。)
元はと言えばこの小娘がいなければ全ては上手くいっていたはずなのだ。憎むべき存在なのだ。このまま食われればいいのだ。
(そう、これでいい。これで……。)
本当に?
本当にこれでいいのか?
ビーストと小娘の距離はもうそんなにない。小娘は未だに立ち上がろうとはしてこない。そんな小娘を見つめ、先ほどまでの小娘の優しい顔が脳裏をよぎる。
手を伸ばしてくれた女神のような表情が。
「…………小娘ッ!!」
残っている力を振り絞り、地面を強く蹴り、ライオンが駆けるように素早く倒れている小娘とビーストの間に割り込む。その直後ビーストの攻撃が頭上から大きく振り落とされる。その攻撃速度は異常に早かったが、それを咄嗟に身に着けていた杖で受け止める。
だが、大地が裂けてもおかしくないほどに重みのある攻撃はあまりにも強く、身体に凄まじい衝撃が走る。杖越しに身体にダメージが入るのを感じながらも歯を食いしばりながらその攻撃を耐える。
何故自分はこのような行動をとっているのかはわからない。でも、今は、ただ、このビーストの攻撃を耐えなければならないことだけはわかる。何故耐えなければならないのか。耐えなければ後ろにいる小娘にまで被害が及ぶからだ。優しく微笑んでくれた小娘にだ!!だから何が何でも耐えなくてはいけない。
「ぬおおおおおおおおおおおおおんんんんん!!!!!!」
黒獅子は百獣の王の如く力いっぱいに吠える。ありとあらゆる想いのこもったその声に驚いたのかビーストの力が緩んだのを感じ取る、と同時に、杖で受け止めていた攻撃を思いっきり弾き、ビーストを数歩後退させる。
「小娘!!とっとと起きろ!!」
黒獅子の声に反応し、スタン状態から回復した小娘は頭を抑えながら立ち上がり杖を構えてくれた。それを確認した後に自身も杖を構えなおす。
「身体の大きい余がこいつの攻撃を受け止める!!その間にお前はとっとと魔法で攻撃しろ!!」
過去に想っていたこと、今想っていること。未来に向けて想っていること。
どの想いが正解だなんてわからない。
それでもただ、今は本能に従い行動し、叫ぶ。
それでもその場から動く気配のない小娘。もう私がその手を掴むまで引かないつもりなのだろうか。どうしてそこまで……どうしてそこまで私に構おうとするのだ!?
「仲間の元へ帰れと言っているのだ!!」
忘れていた怒りという感情を小娘にぶつけるため、今一度だけ小娘に視線を戻したその時だった。気を失っていたはずのビーストがいつの間にか小娘の後ろに立ち攻撃を繰り出そうとしていた姿が目に入った。そしてそれに対する警告の言葉を発する時間もなく、次の瞬間、狂暴なそいつは小娘を思いっきり吹き飛ばしていた。
「……!!」
光の存在を大きく吹き飛ばしたビーストは戦闘姿勢を止めることなく、小娘の方を凝視していた。
(このビーストまだ戦う力が残っていたのか……!?)
吹き飛ばされた小娘はスタン状態なのかすぐには起き上がれないようだった。
一方のビーストは先ほどの魔法の攻撃を受けたせいか怒りの矛先は完全に小娘の方へ向いていた。ビーストは自分に向かってきていた時と同じく、重みのある歩みで倒れている小娘に向かってゆっくりと近づいて行く。
このままでは小娘がまずいと思い立ち上がろうとしたが……ふと思う。
(まて……このまま黙って見ていれば、この憎っくき小娘はこいつに食われる。)
元はと言えばこの小娘がいなければ全ては上手くいっていたはずなのだ。憎むべき存在なのだ。このまま食われればいいのだ。
(そう、これでいい。これで……。)
本当に?
本当にこれでいいのか?
ビーストと小娘の距離はもうそんなにない。小娘は未だに立ち上がろうとはしてこない。そんな小娘を見つめ、先ほどまでの小娘の優しい顔が脳裏をよぎる。
手を伸ばしてくれた女神のような表情が。
「…………小娘ッ!!」
残っている力を振り絞り、地面を強く蹴り、ライオンが駆けるように素早く倒れている小娘とビーストの間に割り込む。その直後ビーストの攻撃が頭上から大きく振り落とされる。その攻撃速度は異常に早かったが、それを咄嗟に身に着けていた杖で受け止める。
だが、大地が裂けてもおかしくないほどに重みのある攻撃はあまりにも強く、身体に凄まじい衝撃が走る。杖越しに身体にダメージが入るのを感じながらも歯を食いしばりながらその攻撃を耐える。
何故自分はこのような行動をとっているのかはわからない。でも、今は、ただ、このビーストの攻撃を耐えなければならないことだけはわかる。何故耐えなければならないのか。耐えなければ後ろにいる小娘にまで被害が及ぶからだ。優しく微笑んでくれた小娘にだ!!だから何が何でも耐えなくてはいけない。
「ぬおおおおおおおおおおおおおんんんんん!!!!!!」
黒獅子は百獣の王の如く力いっぱいに吠える。ありとあらゆる想いのこもったその声に驚いたのかビーストの力が緩んだのを感じ取る、と同時に、杖で受け止めていた攻撃を思いっきり弾き、ビーストを数歩後退させる。
「小娘!!とっとと起きろ!!」
黒獅子の声に反応し、スタン状態から回復した小娘は頭を抑えながら立ち上がり杖を構えてくれた。それを確認した後に自身も杖を構えなおす。
「身体の大きい余がこいつの攻撃を受け止める!!その間にお前はとっとと魔法で攻撃しろ!!」
過去に想っていたこと、今想っていること。未来に向けて想っていること。
どの想いが正解だなんてわからない。
それでもただ、今は本能に従い行動し、叫ぶ。
「……余は……」
「余は民衆からの名声を受け、世の光となるものであるぞ!!」
―――黒獅子の咆哮が雨を掻き消すように響き渡る。
※※※
「本当にお前の力はよくわからぬ。」
先ほどまで凶悪な存在であったあのビーストを今では自身の赤子のように手なずけている。これがこの小娘の持つ"テイマー"の力なのだろう。
そのテイマーはビーストを愛でるのをやめ、こちらを向き満面の笑みでこういった。「ありがとう」と。
だが、その言葉には首を横に振る。
「私はお前を助けたかったわけではない、ただ自分の本能に従って動いた……それだけだ。」
そう答えたが、それでもその本能になんらかの意味はあったのだろうと考える。
(私は今からでも暗黒面から抜け出し、小娘……いや彼女と同じ光となり誰かの役に立ちたいのかもしれない。)
この小さな光の存在に見出された答え。
(それに、やはり私はこの者を……。)
そう考えているとこの彼女は再び、手を差し伸ばしてくれた。
さっきまで眩しすぎて凝視することもできなかったその手は自分の獅子の手の大きさならば軽く握りつぶせる位のとてもとても小さな可愛らしい手だった。
「私は皆に許してもらえるだろうか?」
その問いに、彼女は何も答えなかった。
(わからない……いや、自分次第と言ったところか。ここまで悪行を重ねたのだからな……。)
彼女と視線を合わせるため、膝をつく。そして、さっきまでは掴めなかった小さな手を迷いなく優しく手に取る。小さいながらもとても暖かみのある手だった。
いつの間にか雨は止み、太陽の光が二人を注いでいた。その光景はまるで兵士が王に忠誠を誓うための儀式のようだった。
「タタリンよ。これからよろしく頼む。」
彼女は相も変わらず優しく微笑みながら頷いてくれた。
全てを改心し、暗黒面から抜け出し光の存在へなろうとしているギムレイ。
晴れた空、一羽の梟が空を駆けるそんな中、彼の物語はここから始まる。
と、なるとでも思ったか!!小娘!!
さっきまでのは全て演技!!この小娘を丸め込むための演技!!
フフフ……余は再び、名声を得るためどんなことでもしてやるぞ
(小娘の持つキャラバンから余の野望は再出発するのだ!! フフフ……)
(計画通り……!!)
人知れずににやける黒獅子ギムレイの帰還。
(まずは、この小娘を利用し、キャラバン内を制圧してくれるわ……!!)
タタリンを黒いまなざしで見つめるギムレイ。
そして彼の野望の物語はこれからも続く。
(しかし、いつもなら近くにいるはずの小娘のキャラバンはどこに………まぁよいか。)
「あっ!!見て、タタリンの梟だ、足に手紙が巻き付けてあるよ!!」
『ちょっと、早くその手紙を読んで!!一人でギムレイを追いかけた方が都合がいいって言って勝手に出て行っちゃって心配なのよ!!』
「わ、わかったよ。そんなに急がせないで。
……何々、見たこともない土地で仲間になってもらったビーストと一緒にギムレイを改心させる演技をしてもらってなんとか捕獲に成功したけど、未だに野望に燃えてそうだからお仕置きが必要そう……だって。」
『ギムレイを捕獲できたのね。それにしても、あの黒獅子ったら全く懲りてないんだから!!』
「まだ、続きがあるよ。えーっと、何々……お仕置き先は” 好雄の試練”に”本人”を突っ込むのがいいんじゃないかだって。あそこなら好き放題ボコボコにできるから……だって。 」
(計画通り……!!)
人知れずににやける黒獅子ギムレイの帰還。
(まずは、この小娘を利用し、キャラバン内を制圧してくれるわ……!!)
タタリンを黒いまなざしで見つめるギムレイ。
そして彼の野望の物語はこれからも続く。
(しかし、いつもなら近くにいるはずの小娘のキャラバンはどこに………まぁよいか。)
「あっ!!見て、タタリンの梟だ、足に手紙が巻き付けてあるよ!!」
『ちょっと、早くその手紙を読んで!!一人でギムレイを追いかけた方が都合がいいって言って勝手に出て行っちゃって心配なのよ!!』
「わ、わかったよ。そんなに急がせないで。
……何々、見たこともない土地で仲間になってもらったビーストと一緒にギムレイを改心させる演技をしてもらってなんとか捕獲に成功したけど、未だに野望に燃えてそうだからお仕置きが必要そう……だって。」
『ギムレイを捕獲できたのね。それにしても、あの黒獅子ったら全く懲りてないんだから!!』
「まだ、続きがあるよ。えーっと、何々……お仕置き先は” 好雄の試練”に”本人”を突っ込むのがいいんじゃないかだって。あそこなら好き放題ボコボコにできるから……だって。 」
『タタリン(まぐまぐ)らしいわね。』
~終~
最初はハッピーエンドに持ってこうと思ったんだ。でも気づいたらこうなっていたんだ。許してくれギムレイファンの皆(言い訳)
ということでギムレイはプレイアブルキャラじゃなくて好雄の試練にビットインですね!!(あれ?)
(ところでどっかのストクエでギムレイをボコボコにできるクエがあった気がしたのですが、そこのギムレイって多分新しいグラに差し替えられていますよね?どういう動き方するのか気になる……!!)
(ところでどっかのストクエでギムレイをボコボコにできるクエがあった気がしたのですが、そこのギムレイって多分新しいグラに差し替えられていますよね?どういう動き方するのか気になる……!!)
~完~
ザーッ ザーッ
『HQ!!HQ!!応答下さい!! 』
「どうした!?」
『公式からダークエルフの新情報が発信されました!!』
「なるほど、それは新キャラが増えるな!!エルフ好きな人には嬉しい話だろう。」
『はい!!エルフ好きな人にはもちろん嬉しいお話なのですが、それだけではなく……なんとその情報の中にNewゲッシーの姿も確認できました!!』
「………何………だと……。」
『とても可愛らしいゲッシーですよ!!』
「容姿の特徴はっ!!!!???(フンフン!!)」
『緑目に、麻呂眉!!茶色と白毛の混じったちっちゃい子です!!……あ、あとピエロが被っている帽子みたいなのを身につけています!!』
「ピエロが被っている帽子……??」
『あの二股に分かれている帽子です!!』
「お前……それは……」
「パットンの子供のポンチチじゃないかぁ!??パットンも二股帽子被ってるグラフィックあるんじゃぞおお!?これは奇術師繋がりじゃぞぉぉぉぉぉおおお!!?」
『な・・・・なんだって―――!!』
※注意※
現状レスレクシオンのイラストのゲッシーがポンチチかどうかはわかりません。
現状レスレクシオンのイラストのゲッシーがポンチチかどうかはわかりません。
「くそ、こうなると実物の姿を見てみたいものだ。」
『司令官殿!!発表当時であればマスターズサイトに繋げるとポップアップでイラストが見れましたが、今は公式Twitterでも過去に遡れば見ることができます!!』
「何故それをもっと早く言わないのだぁぁぁぁ!?私は今から見てくるぞぉぉぉおおおお!!ポチポチっと……」
『……どうですか?』
「……」
『司令官殿?』
「……ぬおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉお!!???(激しい爆発音)」
ザザザッ……プツン
『通信がきれた!?HQ!!HQ!!応答してくれ!!?……くそ本部がやられた!!何らかの爆発が起きたぞ!!くそ、せっかく情報を手に入れたのに!!』
ピンポンパーン
「お昼のニュースをお伝え致します。」
「先日、イアルのゲシゲシ大好き司令部が何らかによる爆発により、建物が吹き飛びました。」
「専門家によると、爆発前になんらかの叫び声が聞こえたことから内部による何者かがゲシ愛を爆発してしまったことによる爆発ではないかと推測しています……
ピロリン ピロリン
※速報※ ※速報※
PのTwitterにて新ゲッシーの情報が公開された模様
「たった今入ったニュースです。高屋敷PのTwitterに新ゲッシーの情報が公開されたようです!!現場から中継致します。現場のまぐまぐさん?」
『こちら現場のまぐまぐです!!なんと先ほどPのTwitterから新ゲッシーの情報が公開されました。ストーリーで活躍するP好みのゲッシーらしいです!!名前はジャリ―というらしいです!!
これは今までの黒獅子と白犬とは違いP自身がストーリーで活躍すると明言しているのでプレイアブル化はほぼ確実といってもいいのではないでしょうか!?
画像の公開もされているとのことなので、さっそくその姿の方を見ていきたいと思います!!私もこれから初めて拝見するのでワクワクが止まりません!!』
『……』
『…………?』
『…………………!?』
「現場のまぐまぐさん?どうしましたか??まぐまぐさーん?」
『……』
……まぐまぐの霊圧が………消えた……?
ところで高屋敷Pはゲッシーが好きなのですか??ゲッシーの新キャラの情報出すぎでは_(:3」∠)_
~完~
ということで制限10000文字フル活用を目指す旅日誌でしたっ
この悪乗り日誌をもしここまで読んでくださった方いましたら感謝の気持ちでいっぱいです(ノД`)・゜・。
ちなみに文字数の結果は以下の画像の通りです。当たり前ですけど空白とかもしっかりカウントされちゃいますねコレ。
ちなみに文字数の結果は以下の画像の通りです。当たり前ですけど空白とかもしっかりカウントされちゃいますねコレ。
※後、唐突ですが施設ヘルプ目的らでフレンド募集してます。もしよかったら~(/・ω・)/
コメント
1
ナポリ
ID: v8ikkh8x6a4s
すごい考察込みでしたw
読み応えぷりたつ
次回作も期待しますw
2
まぐまぐ@ゲシ好
ID: 9ewamcnbv6v7
>> 1
ナポリさん こんな長い文章読んでくださってありがとうございますありがとうございますッッ。・゚・(ノД`)・゚・。
じ、次回作は…………あるのかなぁ(棒)