島津豊久の旅日誌

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Episode 22「最終話”ナルポポの空は青いか?”~精鋭部隊モ・フリタス戦記9(偽)~」

~これまでのあらすじ~

いよいよオーク兵がパカマ神殿付近に上陸を開始した。その数300。
対するゲッシーの精鋭部隊モ・フリタスの数は30。
いずれも選び抜かれた最強の兵士達ではあるものの、モ・フリタスの劣勢は明らかだった。
彼らを率いるミグノノ将軍には、何か秘策があるのだろうか?

Cross Story (偽)

ロロタタ「ミグノノ!どうするの?オークはすごい数よ!あんな数でナルポポ村を攻められたらひとたまりもないわよ!」

ミグノノ「そうだねえ。とりあえずパカマ神殿に隠れて、様子を見よう。」

ゲッシー兵D「いいじゃない。」

それからモ・フリタスは全員でパカマ神殿の中に隠れた。
神殿の中には、何かが発酵したような甘酸っぱい匂いが立ち込めていたが、みんな緊張していたので、たいして気にとめなかった。

ゲッシー兵D「ミグノノ!見て!神殿の中で何か動いてるわ!」

ミグノノ「何だろう?...うわっ!あれはグソクムシの大群じゃないか!お供えのポムムの実が腐って発酵してるんだよ!それでグソクムシが沸いたんだ!」

ゲッシー兵D「急いで逃げないと!グソクムシに噛まれたら、体中痒くなっちゃうわよ!」

ゲッシー兵C「しかし、浜にはオークのやつらがいますぜ。」

ミグノノ「何言ってるんだよ!グソクムシとオークと、どっちがおっかないんだよ!...うわああああああああ!グソクムシに気づかれた!襲ってくるよ!」

ゲッシー兵D「みんな!浜まで走って!もし噛まれたら、急いで海で傷口を洗って!」

ミグノノ「うわあああああああああ!!!大群が迫って来るよ!!」

その頃、浜ではオーク達が上陸を完了させて、野営陣地をつくっていた。

オーク兵A「隊長!ゲッシーどもが何か叫びながらこっちに突っ込んできますぜ!」

オーク隊長「何だと?!弓兵!矢を放て!やつらを近づけるな!」

オーク弓兵「だめだ!撃っても撃っても、やつら止まりませんぜ!矢が当たってるのにかまわず突っ込んでくる。」

オーク隊長「ゲッシーどもめ!何て戦法だ!俺たちオークでもあんな戦い方はしないぞ!あれではまるで、ゲッシー・ゾンビではないか。」

オーク兵A「隊長!やつらの後ろを見てくれ!奴ら、何かを引き連れて突っ込んできますぜ!」

オーク隊長「何?!...あれはグソクムシだ!グソクムシの大群だ!やつら、あの大群を我々にぶちかますつもりだ!」

オーク兵A「じょ、冗談じゃねえぜ!...やつら頭がおかしいのか?!」

オーク隊長「野郎ども!急いで船に戻れ!すぐに撤退するぞ!どうやらここは我々が踏み込んではいけない領域だったらしい。」

オーク達は、悲鳴を上げながら船に飛び乗ると、一目散に逃げ出した。
ゲッシーたちは、オークのことなどまるで気にかけず、海に飛び込んでグソクムシに噛まれた傷口を洗いはじめた。もはや誰も、オークのことなど覚えてはいなかった。

ロロタタ「噛まれた人は一列に並んでね。傷口に薬を塗るから。」

ゲッシー兵D「ミグノノ?ミグノノはどうしたの?ここには居ないみたいだけど。」

ママミミ「...それが、私たち逃げ遅れて。それで将軍がかばってくれて。」

ムムメメ「将軍はグゾクムシの大群に飲み込まれちゃったわ。」

ロロタタ「まあ!何てこと!」

ゲッシー兵Dとロロタタたちは、神殿に戻ってミグノノの姿を探した。
ミグノノはすぐに見つかったが、グソクムシに噛まれすぎて既に虫の息だった。

ミグノノ「...ひゃあ、ひみはひがふひへ、ひょかったひょ。(いやあ、君たちが無事で、よかったよ。)」

ロロタタ「ミグノノ!ミグノノ!...しっかりして!」

ミグノノは遠ざかる意識の中で、ソフィアの姿を見たような気がした。
彼女は相変わらず、怒り狂い、ミグノノを叱りつけていた。

ソフィア「ミグノノ!しっかりしろ!まだ死ぬな!こんなことぐらいで死ぬな!」

ソフィアさんは何で泣いているんだろう?そんなことを考えながらミグノノは意識を失った。

マルポポの病院でミグノノが目を覚ましたのは、それから1週間後のことだった。
ロロタタと、タタリンと、ソフィアが心配そうに見つめていた。

ミグノノ「ええ?!何でソフィアさんがいるのさ???」

ソフィア「フッ。言っただろう?貴様は私から逃げることはできんぞ。さあ!ぐずぐずするな!ヴァルメルに戻るぞ。貴様は我が王なのだからな!」

ミグノノ「そんなあ?!えええええええええ??!!」

(つづく?)

写真:お付き合い頂きありがとうございました!ミグノノ達の戦いはまだまだ続きます(?)

島津豊久

コメント

1

ノラ

ID: tyebhixcmvry

モモモモが居ない(/。\)

討滅、パテありがとうございました(°▽°)

2

島津豊久

ID: weubkgqkmtdq

こちらこそありがとうございました!
またネタを考えたら続編とかもやってみたいなあと思っています。

3

ヒナドリ

ID: 2fve8p9mc5mi

おつかれさまでした。
とても楽しく読みました。

ミグノノが引き立つのは、もちろんですが、地味にソフィアも好印象な役回りで、気持ちよく読めました。

イアルの世界、エニグマ以上に、種属間の差別が大きな悲劇を繰り返し引き起こしている最中で、種属を超えた友情は、勇気をあたえてくれました。

また、楽しみにしています。

4

島津豊久

ID: weubkgqkmtdq

ありがとうございました。
...しばらく小ネタに戻りますが、また思いついたら冒険ものを書いてみたいと思っています。(主にゲッシーの)