hanageです。　第9回です。

　キャラストに受肉して十日程度。　この頃にはゲームの基本的なルールや世界観、プレイマナー等への理解がある程度進み、自分のプレイ（育成）方針も、未だ虫食いで所々穴開き＆乱丁抜け落ち状態ではあるものの何とか読める古本レベルくらいの形を成してまいりました。　ゲーム開始二週間で初の★5進化を達成したりなんかもしていたようです。　因みに、記念すべき初★5はリリ姫でした。　ゲッシーストーリーで加入＆「春のイエ島ゆり祭り」イベントでポイント交換からリリ姫のアニマだけゴッソリ交換していたおかげでしょうね（他に二人いたと思いますが、ガン無視）。　我ながら、この辺は最初期からホントにブレないですね。

　で、今後は「古本（プレイ方針）の抜け落ちた穴」を随時埋め直しながら、最終的には母親によるサプライズ部屋掃除で「ゴミかと思ったから」の無慈悲な一言で可燃ゴミに出されない程度のちゃんとした本となるよう頑張っていくわけなのですが…。　何ででしょうかね？1年以上経った今でも結構な数の虫食いを、それも頻繁に見つけてしまう日々を送っています。　油断しているとページごとゴッソリ抜け落ちていたりもします。　未だそんな状態ですから、意味は無いけれどムシャクシャしたから、急にヤシガニ飼育に手を出したりしてしまうのです。　間違っても武勇伝にはならないやつです。　ページまるごと墨で塗り潰してターンAターンです。

　さて、プレイ開始から二週間も経てば、さすがに自分以外の事、つまりは他のプレイヤーがどんなことをしているか気にするくらいの余裕は出てきます。　ですが、プレイヤーネームのグイグイ来ています！感に対して、「好きだよと言えずに初恋は」ってそれ端から見たら何もしてないのと同じだから、を地でいく控えめな中身の私めでしたので、誰かに直接「初心者なんですけど、今何してるんですか？　良かったら私にアドバイス下さい。　後、出来るなら身包みおいてって下さい。」なんて事は言えません。　となると、他人様の動向を知る術は、ゲーム外ならマスターズサイトの旅日誌を読んで♡も押さずに（押そうネ！）立ち去るか、ゲーム内ならチャット欄での発言を無言で監視し続けるか、です。　勿論、両方やりましたよ。　そうすると、ゲーム内での独自の通例行事というか、運営サイドは関わっていないけれどプレイヤーが自治的に行っている慣習というか、そういうものが見えてきます。　そのうちの一つが今回のテーマにつながるもの。　「行商報告」でした。


　～終わらない旅（マラソンの日々）～

　「〇〇〇〇　行商」

　キャラストをプレイしていてこの定型文を見たことがないという人はいないでしょう。　初期選択可能な4種族のマップに各種族1名ずつ存在し、イアル時間で半日毎（現実時間30分毎）に、街や一部追加地域を除くその数多いフィールドマップをランダムで移動し、お買得と称して結構な額のアイテムを売りつけてくるお婆さまです。

　この移動行商、ちゃんとチュートリアルの段階で説明されていたのですが、私、すっかり忘れていました。　いや、だってですよ？ショップ（ゴールド）画面で買える商品が半額になっているとはいえ、冒険をはじめてすぐのお財布空っぽプレイヤーに、そんなもん買う金なんてないわ！と叫びたくなるような高額商品を勧めてくるわけです。　しかも効果ショボいのが多いし。　もう、私の中では、全然お得じゃねぇな、という感想しか残りませんでしたから、そんな情報は脳の空き容量確保のために速攻でデリートです。

　しかし、ゲームを始めて二週間、その当時とは考え方も変わっています。　手持ちのゴールドも増えていますし、ショボいと思った内容が実はかなりお得だったという事にも気付けるところまではキャラストの現実というものが見えては来ていました。　その最たる販売品…。　そうです、ヒーローアニマです。　イベント記念ガチャやらスタートダッシュの幻魔石大量配布で脳が麻痺していましたが、一度冷静になってみると、この「アニマ」が如何に貴重か分かってきます。　ヒーローの強化には必要不可欠で、しかもガチャを回さなければ入手量が極端に減ってしまう代物。　移動行商はその貴重なアニマを入手出来る限られた手段の一つだったわけです。　

　そうとわかれば行商報告はマメにチェック。　見かければ現在地へとひとっ飛びしてお買い物タイムです。　ですが、この行商情報、自分が欲しいときに都合良くあがってくるわけではありません。　そりゃそうです。　報告をしてくれるのは心ある他のキャラストプレイヤー、しかも、バファリンなど足下にも及ばない分量のやさしさをその身に含んだ方々ですから、中々出会えるものではありません。　じゃあどうしよう、一日中画面に張り付いていようかしら？　いや、それならば、ということで結果落ち着いたのは、一日の中で確実に行商情報がまとめて報告される時に一気に行商をまわる方法、具体的には深夜の日付変更時刻（行商や一部コンテンツの日替わり商品は深夜12時に更新）後、キャラスト日常風景が一つ、「行商マラソン」に参加するというものでした。　

　そして現在。　「寝不足」というデバフを確率で受けるか、または「寝落ち」のステータス異常で翌朝に、やってしまった…、としょぼくれるデメリットはありますが、今でもこの「マラソン」にはほぼ毎日欠かさず参加しています。　

　しかしながら、キャラストにおけるマラソン要素は行商だけではありませんでした。　キャラバン外装強化の為に世界各地のお店を回る「★2外装マラソン」。　装備作成・宝珠小・金塊・etc、自分に必要なフィールドアイテムを手に入れるべく開催される「素材（金策）マラソン」。　ビーストの★6進化を目指して週一で開催される「謎ビマラソン」。　ヤツは出現したら秒で逝く、昇天前にワンパン入れろ！「エト魔獣オオイヌLV3討伐マラソン」。　ラルフに転機が訪れない…、レリオーラがいつまで経っても自立しない…、で有名な「クエスト攻略マラソン」等、キャラバンストーリーズとは、もしやマラソンゲーなのでは、と一瞬疑いたくなる数々のマラソンが、日毎・週毎・時間毎、イアル各地で開催されていたのでした。　かく言う私も、毎日毎時、イアルの世界を飛び回り、推しのアバターがフィールドを駆け回る姿にほんの少しの癒やしを感じつつ、キャラストマラソンの日々を過ごしているのでした。


続く。（一番いい外装を頼む。　急げ、急げ！　お勧めの化粧品は？）

hanage