~これまでのあらすじ~
退治しに来たはずのドラゴンともども洞窟の中に閉じ込められてしまったミグノノ将軍。
そこで、高そうな大剣を持ったゲッシーの剣士ライルと出会い、2人でドラゴンと戦うことになったが、ライルも大剣も全く役にたたず、窮地に追いやられてしまう。
ミグノノは、この洞窟を生きて出ることができるのだろうか?
ミグノノとライルの背後に、ドラゴンが迫りつつあった。
Cross Story (偽)
ドラゴン「キシャアアアアアアアアアアアアアア!」
ライル「ミグノノ!早く!出口はこっちだ!」
ミグノノ「いやいや!だから出口は岩で埋まってるってば!」
ライル「しまったぁ!そうだった!」
ミグノノとライルは完全に追い詰められてしまった。
振り返ると、ドラゴンがまさに飛びかかろうと身構えているのが見えた。
ミグノノは剣を構えると、覚悟を決めてライルをかばうように一歩前に出た。
ドラゴンが全身のバネを使って飛びかかってきた。
その瞬間、奇跡が起きた。ドラゴンの全身が一瞬にして凍りついたのだ。
カチカチに凍ったドラゴンは、勢いがついたまま洞窟の出口をふさいでいる岩に向かって突っ込んでいった。
ミグノノとライルは、寸でのところでそれをかわした。
ミグノノ「??」
ライル「いやー、よかった。間に合ったねえ。…その剣は魔法の触媒なのさ。君がドラゴンにつけた傷口から、氷結の魔法を流し込んだ。大きなドラゴンだったから、全身に魔法が行き渡るまでに意外と時間がかかったねー。」
ミグノノ「そういうことは、もっと早く言ってよ!」
ミグノノは大剣をライルに返そうとしたが、ライルはそれを遮ってニッコリ笑った。
ライル「返さなくていいよ。それはもう君の物だ。」
ロロタタ「ミグノノー!無事なのー?」
ふと洞窟の出口を見ると、ドラゴンが突っ込んだおかげで岩が崩れて、上のほうから太陽の光がさしこんでいた。
そこからロロタタの声が聞こえてきた。
ミグノノ「おーい!ボクは無事だよー!」
やれやれと思って、ライルのほうを振り返ると、彼の姿はどこにもなかった。
ミグノノ「あれ?…ライル?」
それから、ミグノノは兵士全員を呼んで、洞窟の中を捜索したが、ライルは見つからなかった。
ロロタタ「その人、本当に居たの?岩に頭をぶつけて幻を見たんじゃないの?」
ミグノノ「いやいや!居たって!この剣だってちゃんと手元に残ってるし!」
ポルカ「おや、その剣は。…驚きましたな!それはこの世に2つと無い、巨大な賢者の石から削り出された大変貴重な剣でございますぞ。はるか昔に、かの英雄ノーファスライル様が、同じような剣を愛用されていたとか。一振りで一国が買えるとまで言われている幻の剣でございます。」
ミグノノ「…ノーファスライル?…ライル?…んん?」
いくら探してもライルは見つからなかったので、ミグノノは兵士全員をキャラバンに乗せて、マルポポに帰還することにした。
ポルカがキャラバンを宙に浮かせると、洞窟の入口に人影が見えた。
その人影は、キャラバンに向かって手を振ると、すうっと消えてしまった。
ポルカは、あえてミグノノ達にそのことは言わないでおいた。
ポルカ「…そういえば、この洞窟にはノーファスライル様の墓所があるという言い伝えがございましたな。本当かどうかはわかりませんが。」
(おしまい)
写真: "ノーファスライル(?)の剣"を売ったお金で、最新式の農具とエルフ製の豪華なクルーザーを買った幸せいっぱいのミグノノ将軍。
コメント
1
Cnk
ID: njmwag8xanaj
剣、売っちゃったんですねww
そのお金で自らの欲望を満たすミグノノ将軍好き☆
2
島津豊久
ID: weubkgqkmtdq
ありがとうございます。
なお、フィクションとネタにつき、実在のミグノノとは関係がございませんのでwww
3
Cnk
ID: njmwag8xanaj
そこは心得ております( ´ ▽ ` )
ちょっとありそうでなさそうなフィクション( アメリアのラーメン好きとか)を楽しませて頂き感謝です♪