~これまでのあらすじ~
ゲッシーの精鋭部隊モ・フリタスの若き将軍ミグノノは、部隊を率いて自由都市に上陸しようとしていた。
そこは、モ・フリタスの覇道の旅の終着点である。
”ネロを制する者はイアルを制する”
ミグノノは自由都市を手中におさめ、ゲッシーの悲願”ゲッシーによるイアル全土の平定”を成し遂げることができるのだろうか?
Cross Story (偽)
ロロタタ「ミグノノ!ねえ、ミグノノったら!早く船から降りないとつまみだされるわよ!」
ミグノノ「イヤだ!ボクはネロには行かないよ!ナルポポ村に、ポムムの畑に帰るんだ!」
ロロタタ「もう。...あたしたち、乗る船まちがえちゃったんだもの。しょうがないわよ。」
ミグノノ達は、その後すぐに船からつまみだされた。
しかたなくネロの街を歩いてみると、至る所で煙が立ち上ったり、建物の窓が割れていたり、イヌが吠えたり、酷い有様になっていて、遠くのほうから、誰かが怒鳴りあう声や、剣と剣がぶつかるような音も聞こえてきた。
ロロタタ「いったいどうしちゃったのかしら?」
ミグノノ「わからないけど危なそうだから、とりあえず、ゲッシーの領事館に行ってみようか。」
領事館は被害もなく無事のようだった。
中に入ってみると、そこは野戦病院のようになっていて、怪我をしたオークやエルフ達が床に横たわってうめいていた。。
そんな中で、ゲッシーの女の子が一人で怪我人の面倒を見ていた。
ゲッシーの女の子「そちらの方、包帯を巻くのを手伝って下さる?」
ミグノノは女の子を手伝って、ヒューマンの怪我人に包帯をまいてあげた。
ミグノノ「この子はロロタタっていうんですけど、医者の卵なので、お役に立てると思いますよ。」
ゲッシーの女の子「まあ、それは助かりますわ。早速ですがこの怪我人達をお願いしますわね。」
ロロタタは、要領よく薬を塗ったり包帯を巻いたりして、片っ端から怪我人に治療を施していった。
一時間ほどで、全ての患者の治療が完了した。
ゲッシーの女の子「ふう。...ようやく一息つけますわ。そちらの方、奥に行ってお茶を入れて来て下さいますかしら?」
ミグノノがお茶を入れて戻ってくると、三人はソファーに座ってくつろいだ。
ミグノノ「いったいネロはどうしちゃったんですか?」
ゲッシーの女の子「どうもこうもありませんわ。ほら、ヴァルメルに軍隊が集まって戦争してるじゃありませんか。それで、ネロにいる各国の駐屯部隊もあちこちでぶつかって、大変な騒ぎになって、今ではちょっとした戦争状態ですわ。」
ロロタタ「ええ?!そんなことになっちゃってるの?」
ゲッシーの女の子「ええ。私、はじめてネロに来ましたのに、これではショッピングどころではありませんわ。」
ロロタタ「...あの、あなたはもしかして、リリ王女様ですか?」
ミグノノ「へっ?...それ、誰だっけ?」
リリ「まあ失礼なお方!ゲッシーでありながら、この私をご存知無いなんて、どこの田舎からいらっしゃったのかしら。そういうあなたはどちら様ですの?」
ミグノノ「それが、その、...ボク、ヴァルメルの王様をやってるミグノノっていいます。」
リリ「ブフー!」
リリは豪快にお茶を噴いた。
リリ「ケホッケホッ!な、なんですって!そういえばあなたのお顔を雑誌で拝見したことがありますわ!まあ、なんという僥倖でしょう。こんなところでゲッシーの英雄、ミグノノ陛下にお会いできるなんて!ケホッケホッ!」
ミグノノ「...さっきまで田舎者とか言ってたくせに。」
リリ「でも、陛下がいらっしゃるのなら、きっと、このネロの騒ぎをおさめることができますわ。」
ミグノノ「そうなんですか?」
リリ「ええ。今から私の権限で各国の大使や領事を集めますから、陛下が彼らを説得して下さいな。」
ミグノノ「いや、ボクそういうのはちょっと。...自信がないです。」
リリ「ほら、ぐずぐずしないで!あなたが王都に神の雷を落とした時のように、ガツンと一発かましてやればよいのですわ!」
ミグノノ「いや、それ誤解ですよ。ヴァルメルを破壊したのはボクじゃなくて...。」
リリ「謙遜はよろしくてよ。さあ、参りましょう。」
ミグノノ「ええええええ。」
ロロタタ「ミグノノ!がんばって!」
この戦争の行く末は、ミグノノの双肩に委ねられた。彼は各国の大使たちを説得し、戦争を終わらせることができるのだろうか?
(つづく)
写真:自由都市でショッピングを楽しむリリ王女
コメント
1
ヒナドリ
ID: 2fve8p9mc5mi
リリ王女が登場してきましたね。
ミグノノとロロタタのかけあいは、いいですよね。
同じ鯖なら、場面ごとにキャラをそろえてワンショットして、ご協力したいのですが、、
2
島津豊久
ID: weubkgqkmtdq
ありがとうございます。
ギルドの仲間に頼んで写真撮影しようかなー。
次回は、ソフィアが悲惨なことに...(偽)