前回のあらすじ
ぼこぼこにされたわるいパン屋は復讐を誓いました。



（……どうやったら強くなれるんだろう？）
「でゅえる」の修行をすることに決めたわるいパン屋は考えます。
とりあえずやってみればわかるか、と。

そうして何戦か「でゅえる」を経験したわるいパン屋は、それはもう手ひどく敗北しました。

ある時は怪しげな壺を投げつけて押し売りしてくる悪徳商人に絡まれ、
ある時はいや別に射られたくな……あっー、と黒こげになり、
そしてまたある時は謎動力の二輪車に乗ったおばさまに狙撃され、
セクシーな衣装に申し訳程度の装甲を付けた偉いお姉さんに串刺しにされたり、
白塗りの高級者と衝突もしましたし、千の海岸を名乗る剣士にぶった斬られたり、
お菓子の取り分に身分を振りかざす大人げない王様にぶった斬られたりもしました。

ちくしょうつよいぜ。
このままじゃありとあらゆる負け方を繰り返すだけだ。
そう感じたわるいパン屋は「でゅえる」のルールを読み返すことにします。
きっとここにヒントがあるに違いない……！
強い思いが通じたのか、わるいパン屋はるーるぶっくにある記述を見つけます。
コスト。デュエル・コロシアムで各ユニットが出撃するために必要な“スフィラ”の量を示す数値です。コストが高ければそれだけ出撃に多くのスフィラを消費するのです。普通に考えたらコストが高ければそれだけ強いに違いありません。
つまり高コストユニットでデッキを組めば最強……！？
そんな考えが脳裏を過ったわるいパン屋ですが、ある事を思い出します。
そう、こっぴどくやられた相手のデッキにはたしか低コストのビーストも入っていたはずなのです。ひょっとして、高コストユニットを低コストユニットでサポートするのが勝利への近道……

そうとわかればあとは簡単です。主力にする高コストユニットを選抜して、
どうやってサポートするかを決めればいいだけです。
どのくらいのコストが強いのか。それも負け試合で強かった敵を思い浮かべれば簡単にわかるというものです。
5,5,6,5,7,5,5……だいたい5以上あれば強いっぽい事がわかります。
そして何気なく自分の情報をみたわるいパン屋は衝撃を受けました。“6”！！！
そうです。自分は紛れもない強者だったのです。
この勝負、貰った……！！！

こうしてわるいパン屋は自分をサポートしてくれる仲間を探す旅に出る事にしまた。


続く？