hanageです。　第27回です。

　さて、「三周年記念イベント＆奈落の大階層」以降、そこで手に入れた育成素材を元手に数々の難関クエスト攻略を進め始めた、というのが前回のお話しですが、それと時を同じくして進められるようになったことが、「ビーストの育成」でした。　幅広いヒーローを育成する余裕が生まれた訳ですから、ゴールドやルーン等、同じ育成素材を使って強化・育成を行うビーストも同様の恩恵を受けるのは、当然と言えば当然です。　各シーズンイベントで「取り敢えずお迎え」だけしておいたビースト達も、これを機会に、と、一匹、また一匹と★6進化を達成して行きました。

　とはいえ、育てたビーストの貴重な使い所さんを「旅のお供」がほぼ全て独占しているキャラストでは、その行為は「時間と素材の無駄な浪費」に等しいものでしょう。　同じ素材と労力なら、上位互換のヒーローを育てた方が何倍も捗るわけです。

　なので、効率重視の育成・攻略を指南して下さいという話が来たら、私は真っ先に「対人で役に立つビースト以外は育てても無駄だから、キャッチアンドリリースで良いと思う」と答えます。　また、各イベントでビーストが絡む要素があれば、「如何にしてビーストを育てずにそれらをこなすか」を考えるのが重要だ、と説くでしょう。

　ですが、この日誌を書いている2022年の今、どういうわけだか我がキャラバンの鍋の具、もとい「ヤシガニ」君が、BP36000にあと一歩という所まで成長しているのです。　「超限定的な条件と場所で輝く」とはいえ、ヒーロー一人分の育成素材（解放結晶ωや修練のお守り等）を投入してそこまで育てる必要があるのかと問われれば、

　と即答できる甲殻類…。

　何故、そこまで育てるの？

　その「why？」を説明するにあたって、冒険譚に丁度良い記録が残っていました。

　2020/12/26 13:14
　「ニューイヤーイベント2021」に参加した

　年末年始に渡って行われた(課金要素も）豪華なこのイベント。　ゲーム開始初期から、指折り数えて私が待ち望んでいたイベント。

　普段は非常に育成が困難な「ドラゴン全種を一気に育てられる」イベントです。

　このシリーズの第14回で取り上げた「ラットル突然変異事件」の後、私は改めてキャラスト内で入手可能なビーストを調べ直していました。　ゲーム開始初期に調べたビースト達は「ゲーム攻略で役に立つ」ビースト達だったので、今度はそうではなく、単純にどんなビーストがいるのだろうか、という興味からです。　そして、ビースト達を調べていく内に、このイアルにも「ドラゴン」がビーストとして存在することが分かりました。

　日本のファンタジーには欠かせない、hanage心を端から端までくすぐるワードです。

　そのスキルや強さは、もうその時点で戦力としてPTに採用するには大分無理のあるものだと言うことが分かるようにはなっていたし、★5、★6装備の入手が運任せ＆難しいビーストをタダでさえ強さで勝るヒーローと同じように育成して使いこなす難しさもうっすらと感じ始めていた頃でもありました。

　が、しかし、それを差し引いても余りある、「ドラゴンを旅のお供に出来る」という魅力！

　どうすれば、これらのドラゴンをテイム出来るのか？

　更に調べてみると、ベビードラゴンを除いた各種ドラゴンは「突然変異」でしか入手が出来ないこと、更に、うち二種は「謎のビースト」が実装されておらず★6進化すら突然変異頼みだということも分かりました。

　普通なら、そんな大変な思いをしてしかキャラバンにお迎え出来ないドラゴン達を入手出来る、一年に一度だけのチャンス。

　もし、今年もそのチャンスがやって来るなら、絶対に逃したくないチャンス。

　それが、「ニューイヤーイベント」だったのです。

　ですが、仮にそのイベントがその年も無事やって来たとして、それらドラゴンを入手するために頑張る行為は、この日誌冒頭に書いた「時間と素材の無駄な浪費」に他なりません。

　だって、そうでしょう？　使い道は「旅のお供」しかないのです。　繰り返しますが、同じ時間と素材を使うなら、ヒーローを育てた方が何倍も効率的です。

　でも、私は「ニューイヤーイベント」の事を知った時から、指折り数えてその日を待ち続け、貴重な年末年始をほぼほぼ端末前で過ごすという2021正月をやってのけました。


　だって、楽しかったから。

　この、「無駄な行為」に熱中することが、何より面白かったから。


　最大効率や最適解だけを求めるのは、実生活の中だけで十分なのです。　ゲームの中でくらい、無駄を愛したっていいじゃないですか。　無駄というのは、言い換えればある意味で「余裕」のようなものとも言えるのですから、少しくらいはそういうものを持ったっていいと思うのです。

　そういう点で、私はキャラストの「ビースト」というものを、「愛すべき無駄」なものだと捉えています。

　頑張って作ったところで収益には直結しない、賑やかしの要素。

　でも、この「愛すべき無駄」があるから、良いのだと。

　そんな、「愛すべき無駄」を私は楽しみたい。　だから、ヤシガニが異常な成長を遂げたりもするのです。

　勿論、バランスは大事だと思います。　やり過ぎはどっちに転んでも碌なことになりません。

　ですから良い塩梅で、キャラストの愛すべき無駄、「ビースト」達と、これからもつかず離れずのプレイが出来たら良いし、そうなるような開発を運営さんにはしてもらいたいな、と考える次第です。


続く。（鍋の具、育つ。　もう少しなのに…。）