Cross Story (偽)
カイト「こんな所に連れてきて、どうしたんだアルフレッド?」
アルフレッド「まあこれを見てくれ。”見えない魔獣”の死体だ。」
カイト「学者や魔法使いがさんざん調べたろ?今さらこれがどうかしたのか?」
アルフレッド「わからないのか?…この魔獣はいつまでたっても消滅しないんだよ。」
カイト「確かに、言われてみればそうだな。」
アルフレッド「それに、こいつは人に近い形をしていて、大きさも我々に近い。今までの魔獣とは根本的に違うような気がする。」
カイト「アルフレッド。…何が言いたいんだ?」
アルフレッド「これは私の仮説なんだが、こいつは、魔獣が我々"ヒト"を学んで、我々を模して進化した魔獣なんじゃないかな。」
カイト「何だと?」
アルフレッド「解剖した学者によれば、頭部に脳に似た器官も確認されている。…この魔獣は、ある程度の知能を持っていたと考えられるんだよ。」
カイト「マジかよ?」
アルフレッド「これがヒトを模した魔獣だとすると、今後更にヒトに近い魔獣が現れるかもしれないな。」
カイト「何のためにだ?」
アルフレッド「私はこう考えているんだ。…もしかしたら、魔獣、いや、エニグマは、我々と対話したがっているのかもしれない、と。」
カイト「その為に、エニグマが、”ヒト”を造ろうとしてるってことか?」
アルフレッド「そうだ。」
カイト「なんてこった。」
その頃、宵闇の草原付近にエニグマ出現との一報を受け、アデル達はキャラバンで急行した。
アデル達が到着すると、既に周囲が紫色の光に覆われはじめていた。
レーナ「みんな気をつけて!魔獣が降って来るわよ!」
ソフィア「この光、…大きいな。来るぞ!カニかオオイヌだ!防御陣形!構えろ!」
ところが、いつまでたっても魔獣は現れなかった。
そのうち紫色の光は消えてしまい、空を見上げるとエニグマも消滅していた。
マリオン「ふぁー?…どうしちゃったんだろうねえ?zzz」
レーナ「見て!誰か倒れてる!」
マルバス「あれは?…女の子じゃないか!」
マルバスが飛んでいって、女の子を抱きかかえて戻ってきた。
フォルク「うーん。気を失ってるだけで特にケガはしていないようですねえ。」
アデル「何であんなところに倒れてたんだろ?」
レーナ「それにしてもこの子、綺麗な髪の色ねえ。見たこともない虹色に光ってる。この色、ちょっと魔獣に似てるような...。」
謎の女の子「…ううん。」
フォルク「あっ!目を覚ましましたよ!」
システム ”エニグマ・アバターの名前を入力して下さい。”
(つづく)
写真:アデルとエニグマ・アバターの女の子(アデルのななめ後ろにいるが、透明化のスキルを使っているため姿が見えない)
コメント
1
ヒナドリ
ID: 2fve8p9mc5mi
エニグマも、もう一つの、新たな種族かもしれない!
ということですね。
新説あらわるですね。
2
島津豊久
ID: weubkgqkmtdq
ありがとうございます。
エニグマにも悪い奴といい奴がいて...というお話ですが、あくまでネタですので!