島津豊久の旅日誌

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Episode 56「英雄の試練組合(偽)」


~これまでのあらすじ~

自由都市ネロにて、ノーファスライルの環の会議が開催されることになった。
ゲッシー領のゾンカカ師は、代理としてロロタタをネロに派遣した。

Cross Story(偽)

アルバン「それではこれより、英雄の定例会議を始める。」

ゾルバ「今日の議題だが、そろそろ次の英雄を誰にするか決めたいと思う。」

ソルヴィフ「...フッ。もうそんな時期か。」

グルガン二世「順番的には、次はゲッシーの英雄だろうな。」

ポルムル「しかし、誰かゲッシーで、英雄に相応しい者はおったかのう?」

カーディロス「ゾンカカ師でよいのではなかろうか?」

ランヴォルド「おいおい!マジで言ってるのか?あのしょぼくれたオッサンは、ダメだろ。英雄の試練の格が下がっちまうぜ。」

元転生管理官「...あのう。そろそろ私めを正式に英雄に加えては頂けませんでしょうか?こう見えても、一度は出演させて頂いておりますし。」

ゾルバ「却下だな。」

ランボルド「ダメに決まってんだろ!」

アッザリア「控えよ!下郎!」

元転生管理官「そ、そんなあ...。」

アルバン「ゲッシーの英雄というと、やはりノーファスライルしか、いないのではないか?」

ゾルバ「そうだな。それしかあるまい。」

アッザリア「だが、彼は肖像画の一枚も残っていないのであろう?どのような姿をしていたのか、再現するのが大変なのではありませんか?」

カーディロス「ライオン族だったという伝承もあれば、リス族だったという伝承もある。...一体どうしたものやら。」

アッザリア「そちらのゲッシーの貴方。貴方は見ない顔ですが、どのように思われますか?」

ロロタタ「ええっ!あたし?!...そ、そんな、急に言われても。」

ソルヴィフ「余は、貴殿のことは存じぬが、この場に集ったということは、さぞや勇名を馳せた英雄なのであろうな。」

ロロタタ「い、いえ。あたしは、ただの医者の見習いで、ここへは代理で来ただけで...。」

ソルヴィフ「謙遜はいらぬ。さあ、貴殿の考えを申してみよ!」

ロロタタ「ええええええ...。」

ランヴォルド「おい、ひょっとして、おめえは実は、ノーファスライルなんじゃねえのか?ゲッシーを代表して、ここに来てるってことはよお!」

ミサクラ「確かに、この者には、ただならぬ気配を感じます。」

ランヴォルド「ぬお?!ミサクラ、居たのかよ!...今日は英雄の試練に出演してるんじゃなかったのか?」

ミサクラ「安心してください。これは私の分身です。...そんなことより、この者は、ワコクに伝わってきているノーファスライルの伝承の姿に瓜二つです。」

カーディロス「そうか、やはりノーファスライルはリス族だったというわけか...。」

アッザリア「よく見れば、この者の勇壮にして精悍な顔立ち!これはまさに我々が伝え聞いたノーファスライルのお姿そのものではありませんか!」

ランヴォルド「やっぱり思ったとおりだ!こいつはノーファスライルだぜ!間違いねえ!」

ロロタタ「...えっ?えっ?みんな一体、何を言っているの?」

ポルムル「ほっほっほっ!これで決まりよのう。」

グルガン二世「決まりだな。」

ゾルバ「異議なし。」

アルバン「では!満場一致で、新たな英雄ノーファスライルの誕生とする!...ノーファスライル殿、これから英雄のお勤め、しっかり頼んだぞ。」

ロロタタ「ちょっと待って!ちょっと待って!みんな何を言っているのか、全然わからないわ!」

ランヴォルド「さあさあ!そうと決まればさっそく行ってこい!行って、ミサクラと交代して、大暴れしてこい!ヒャア!あのノーファスライルの登場とあっちゃ、英雄の試練のファンが、みんな泣いて喜ぶぜえ!」

ロロタタ「ミグノノ!助けて!ミグノノ!」

*  *  *  *  *  *

ミグノノ「...そろそろ英雄の試練に行く時間なのに、ロロタタはどこに行ったんだろ?」

ソフィア「しょうがないな。今日のヒーラーはアメリアに頼もう。」

ロロミュ「ねえねえ!聞いた?今日の英雄は、ミサクラから、なんと、あのノーファスライルに代わったらしいわよ!凄いじゃない!」

ミグノノ「えええええ!!あのゲッシーの英雄が、英雄の試練に出てくるの?!それは凄いなあ!...ロロタタも来ればよかったのに。」

ソフィア「さあ行くぞ!我々で、ロロタタの分まで、頑張って来よう!」

ミグノノたちは、その数分後、まさか英雄の塔の中でロロタタに再会することになるとは、夢にも思っていなかった。

(おしまい)

写真:英雄ノーファスライル(偽)。強力なヒーリングのスキルを使って来るので、序盤からASを連続で叩きこんで速攻で倒そう。(...かわいそう)


島津豊久

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