Cross Story(偽)
クレア「はっ!...私は今までいったい何を?」
黒太子「ようやく洗脳が解けて正気に戻ったみたいだね、クレア。」
クレア「そうだ!こうしてはいられない!...一刻も早くヴァーミッド卿の企みをソフィア姉様にお伝えしないと!」
黒太子「行くのかい、クレア?僕としては、もう少し僕のために働いて欲しかったんだが。」
クレア「助けて頂いたのに申し訳ありません。このご恩は、いずれ必ず。」
黒太子「いいよ。行きなよ。きっとそれが君の物語だ。僕はこれからの君の物語に興味がある。」
* * * * *
スミロフ「おーい、ソフィア!またこのお嬢ちゃんがキャラバンに潜り込もうとしてたから、捕まえて縛り上げてやったぞ。」
クレア「んー!んー!んー!」
ソフィア「何?!...またクレアか。今度は何を企んでいるんだ?スミロフ、猿ぐつわを外してやってくれ。」
クレア「ソフィア姉様!私は正気です!姉様に、一刻も早く、ヴァーミッド卿の企みを...。」
ソフィア「クレア。可哀そうに。まだ洗脳されたままのようだな。もうその手にはのらんぞ。...スミロフ!また猿ぐつわをはめてくれ。」
クレア「んー!んー!んー!」
カラミティ「実は、最近読んだ文献に、ワコクの洗脳の秘術を解く方法を見つけたのだが、試してみるか?」
ソフィア「何?!それはまことか?是非頼む!」
カラミティ「よかろう。...それには、そこにいるタタリンの協力が必要になる。」
タタリン「えっ!あたし?」
カラミティ「タタリンのスキル”こんらん”は、言わば洗脳と同じ原理だ。」
ソフィア「それはそうかもしれないが、”こんらん”の効果はすぐに切れてしまうぞ。」
カラミティ「そこでだ。”こんらん”のスキルを使いながら、そのロッドをこの娘の後頭部に思い切り叩き込む。」
タタリン「ちょっと待って!このロッドは金属製で、ほとんど鈍器よ!そんなことしたら、この人が無事ではすまないわよ!」
クレア「んー!んー!んー!」
カラミティ「そこまでやらねば、ワコクの秘術は破れぬものなのだ。」
ソフィア「クレアのためだ。ひと思いにやってくれ。頼む、タタリン。」
タタリン「...しょうがないわね。どうなっても知らないわよ。」
クレア「んー!んー!んー!」
タタリン「オラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
カーーーーーーーーーーーーン!
クレア「痛ーッ!!!痛い!痛いです、姉様!どうか私の話を...。」
ソフィア「効いたのか?...さっきと言っていることが、あまり変わっていないようだが。」
カラミティ「ダメだな。力の入れ加減が足りなかったようだ。」
ソフィア「タタリン、もう一発頼む!今度はもっと思いっきりだ!」
カラミティ「もっと腰にひねりを加えて、魂を込めて打ち込むのだ。」
タタリン「しょうがないわね。」
ソフィア「ゆるせ、クレア。貴様のためだ。...スミロフ!暴れないようにしっかりおさえつけるんだ!」
クレア「んー!んー!んー!」
タタリン「オラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
カーーーーーーーーーーーーン!
カラミティ「...まだダメだな。今度は角度が浅かったようだ。」
ソフィア「しょうがないな。...タタリン、もう一発追加で頼む!」
その後、命からがらキャラバンから逃げ帰ったクレアは、黒太子のもとでキャラバンとソフィアに復讐を誓ったのだった。
クレアが仲間になるのは、まだ当分先のことだ。
(おしまい)
写真: カラミティが読んだ文献とは、温泉郷の道具屋で売られていた”週刊ニンジャになろう”だ。
創刊号は特別価格の5G。100号まで全部集めると"ミサクラの水着衣装"が完成するらしい。
クレア「はっ!...私は今までいったい何を?」
黒太子「ようやく洗脳が解けて正気に戻ったみたいだね、クレア。」
クレア「そうだ!こうしてはいられない!...一刻も早くヴァーミッド卿の企みをソフィア姉様にお伝えしないと!」
黒太子「行くのかい、クレア?僕としては、もう少し僕のために働いて欲しかったんだが。」
クレア「助けて頂いたのに申し訳ありません。このご恩は、いずれ必ず。」
黒太子「いいよ。行きなよ。きっとそれが君の物語だ。僕はこれからの君の物語に興味がある。」
* * * * *
スミロフ「おーい、ソフィア!またこのお嬢ちゃんがキャラバンに潜り込もうとしてたから、捕まえて縛り上げてやったぞ。」
クレア「んー!んー!んー!」
ソフィア「何?!...またクレアか。今度は何を企んでいるんだ?スミロフ、猿ぐつわを外してやってくれ。」
クレア「ソフィア姉様!私は正気です!姉様に、一刻も早く、ヴァーミッド卿の企みを...。」
ソフィア「クレア。可哀そうに。まだ洗脳されたままのようだな。もうその手にはのらんぞ。...スミロフ!また猿ぐつわをはめてくれ。」
クレア「んー!んー!んー!」
カラミティ「実は、最近読んだ文献に、ワコクの洗脳の秘術を解く方法を見つけたのだが、試してみるか?」
ソフィア「何?!それはまことか?是非頼む!」
カラミティ「よかろう。...それには、そこにいるタタリンの協力が必要になる。」
タタリン「えっ!あたし?」
カラミティ「タタリンのスキル”こんらん”は、言わば洗脳と同じ原理だ。」
ソフィア「それはそうかもしれないが、”こんらん”の効果はすぐに切れてしまうぞ。」
カラミティ「そこでだ。”こんらん”のスキルを使いながら、そのロッドをこの娘の後頭部に思い切り叩き込む。」
タタリン「ちょっと待って!このロッドは金属製で、ほとんど鈍器よ!そんなことしたら、この人が無事ではすまないわよ!」
クレア「んー!んー!んー!」
カラミティ「そこまでやらねば、ワコクの秘術は破れぬものなのだ。」
ソフィア「クレアのためだ。ひと思いにやってくれ。頼む、タタリン。」
タタリン「...しょうがないわね。どうなっても知らないわよ。」
クレア「んー!んー!んー!」
タタリン「オラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
カーーーーーーーーーーーーン!
クレア「痛ーッ!!!痛い!痛いです、姉様!どうか私の話を...。」
ソフィア「効いたのか?...さっきと言っていることが、あまり変わっていないようだが。」
カラミティ「ダメだな。力の入れ加減が足りなかったようだ。」
ソフィア「タタリン、もう一発頼む!今度はもっと思いっきりだ!」
カラミティ「もっと腰にひねりを加えて、魂を込めて打ち込むのだ。」
タタリン「しょうがないわね。」
ソフィア「ゆるせ、クレア。貴様のためだ。...スミロフ!暴れないようにしっかりおさえつけるんだ!」
クレア「んー!んー!んー!」
タタリン「オラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
カーーーーーーーーーーーーン!
カラミティ「...まだダメだな。今度は角度が浅かったようだ。」
ソフィア「しょうがないな。...タタリン、もう一発追加で頼む!」
その後、命からがらキャラバンから逃げ帰ったクレアは、黒太子のもとでキャラバンとソフィアに復讐を誓ったのだった。
クレアが仲間になるのは、まだ当分先のことだ。
(おしまい)
写真: カラミティが読んだ文献とは、温泉郷の道具屋で売られていた”週刊ニンジャになろう”だ。
創刊号は特別価格の5G。100号まで全部集めると"ミサクラの水着衣装"が完成するらしい。
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