タンゴマの旅日誌

公開

キャラスト今昔物語 連載第4回「終わらない夏と夢のあとさき」


冒険開始から半年が経過した2018年7月末。
キャラスト初のご当地イベント「イエ島コラボイベント」が開催されました。

それまでのイベントがだいたい2週間だったのに対し、なんと8週間もの長期イベント。
使い回しではない専用マップ、限定ビーストにイベント限定状態異常とその耐性衣装、配布ヒーローであるガオは初の☆6進化可能ヒーローと初尽くしの全力イベントです。

まず皆が度肝を抜かれたのが初のイベント限定状態異常の「猛暑」。
これまで手塩にかけて育ててきたヒーローが何が起こってるのかわからないうちに猛暑ダメージでバタバタと死んでいくという地獄絵図。
運良く主力キャラに衣装が実装されている人はともかく、衣装が無いヒーローを使っていたプレイヤーは途方に暮れました。
例え衣装があったとしても「育てたヒーロー使いたければ衣装買え」というアコギな商売に皆が呆れ返りました。
とはいえこの頃は衣装チケットがログボなどで結構な枚数(多分6枚)配布され、無課金でもなんとか1PTくらいは編成できるという救済はありました。

が、衣装持ちヒーローはガオを含めて26体。特にアタッカー枠の選択肢が狭く、慌てて育成したり属性的に不利な選択しか出来なかったりとかなりの不自由を強いられました。

おまけに皆が使いたがるロロミュの衣装は当時発売されたサウンドトラックCDの特典でしか入手出来ないという極悪ぶりは今思い返しても酷い。

イベント内容としてはあのクロミカン100個などのお使いクエがほとんどで皆をウンザリさせました。


〜ここから余談〜

時は昭和の終わりから平成にかけて。
ドラクエとFFという二大ビッグタイトルに端を発したRPGブームは爛熟の極みを迎え、二匹目三匹目のドジョウを狙ったRPGが乱発されていた時代。
発売前から手っ取り早くユーザーの耳目を集めるために「プレイ時間〇〇時間!」などとボリュームを謳った超大作が数多く発売されました。

もちろん中身は単調な戦闘と時間の無駄というほかないお使いクエストの繰り返しの似非大作も多く、ゲーム性やプレイヤビリティの進化には背を向けてプレーヤーに時間を浪費させるだけのRPGは徐々に廃れてゆき、育成の楽しみに戦略性や戦闘自体の楽しさをプラスしたSRPGに取って代わられるようになっていきました。

個人的にはこの経緯にはある程度の時代性もあったと思います。
当時日本はバブル景気と呼ばれる好景気に沸いた時代ではありましたが、メインの顧客層であった子供にとっては遠い世界の話。乏しい小遣いをはたいて買う一本のゲームでいかに長く遊べるかは重要なファクターでありました。

しかし今は娯楽の幅はうんと拡がり、むしろ時間という乏しいソースをどう振り分けるかに悩む時代。
それなのにただの尺稼ぎでしかないお使いクエストという前時代的なゲームの作りはナンセンスとしか言いようがありません。

〜余談終わり〜


今のお使いクエストはマップ一周したり10分くらい戦闘すればクリアできる分が集まりますが、当時のお使いイベントは1時間ごとにマップを何周もしないと集まらなかったり1時間戦闘しても「大きな○○」が集まらなかったりと思い返すだにしんどいものでした。

そんなお使いイベント以外にもアイリーンやヴェロニカなどと戦う強敵クエストがありましたが、当時としてはかなり無茶な難易度で多くのプレイヤーが絶望感を味わいました。

その後「開幕と同時にスタンや混乱を入れれば猛暑が発動しない」という攻略法が発見され、ガダなど衣装を持たない高火力キャラの使用がある程度可能になってようやくまともにイベを楽しめるようになりました。

9月に入るといよいよガオの☆6進化が可能に。
しかしイベントをこなすのみではガオのアニマは☆6に届かない。☆6にしたければガチャを回すしかないというこれまた鬼仕様でした。
そう考えると今のイベントは良心的ですね(もっとも☆6レベル30では現状使えるレベルにないという点では変わりないかもしれません)。

俺もちょっと揺れたものの、結局ガチャは回さずガオは☆5のままイベントを終えました。

しかしそのガオですが、現在のヒーローとの比較はもちろん、当時としてもステータスや使い勝手にかなり難のあるヒーローでした。

当時のスマホゲームでは新規客獲得を狙って「今登録すると最高レアリティの○○が貰える!」と言ったキャンペーンを打つことが多くありました。

しかしそう言ったキャンペーンで貰えるカードなどは実際には他の同レアリティカードと比べて性能が一段低いものが多かったのです。

これは既存の課金ユーザーに慮って「タダで手に入るものをそんなに強くするわけにはいかない」と考えた結果だと思いますが、新規に登録したユーザーにとってはレアリティ詐欺としか思われず、この手法は程なくして廃れていきます(最近はガチャを引ける石をゲットできるなどの手法が主流ですね)。

このイエ島イベントがあった頃はまだまだその手法が健在で、ガオやその後に続くリドミラやスネグーラチカ、ソンゴクウあたりまでは多分にその影響を受けていると思われます。

そんなわけで期待を持たせた分落胆も大きかったヒーロー初の☆6進化。
さらに2ヶ月という期間はさすがに長く、イベ後半にはまだおわんねーのかよという妙な倦怠感も漂ってきたためこの初代イエ島以降のイベントは4週間がデフォルトになりました。

このイベントと同時に新コンテンツとして勢力戦が実装されたり、チウニやミズウニなどの今となっては幻のような限定レイドが出現したり、最初で最後となった東京大阪でのデュエル大会が企画(実際の開催はイエ島イベント終了後)されたりと迷走トライ&エラーを繰り返した勢いのある時期でした。

繁体字版の影響もあってこの頃には全世界でユーザーが200万人を越えたというアナウンスもありました。

みんなどこへ行った〜


イエ島イベントはゲームとしては色々と問題点もあるイベントでもありましたが、企業や商品ではないリアル世界とのコラボイベントという企画自体は斬新かつワクワクするものであり、その後すぐにイズアニマルキングダム、翌年には阿智村、動物園&水族館とのコラボに繋がったその実行力と可能性は高く評価されて然るべきだと思います。

今はアニメ作品などとのコラボもありますが、また新しいご当地イベントが開催される日が来ると良いなと願っています。



長かったイエ島イベントも終わり、ハロウィンイベントを経てキャラストも一周年を迎えます。
それまで平和だったキャラスト世界にもいよいよ暗雲が垂れ込めていくのです。

〜続く〜






タンゴマ

コメント

1

圧倒的支持率

キリル

ID: df842st87xwb

2年前の2月からキャラストをスタートした後追い組みですが、ギルメンのフィールドアバのガオが可愛くて、夏のイエ島イベを今か今かと心待ちにしてたんですが、まさかのリアル伊江島まで行かないとストーリーすらスタート出来ないには本気で唖然とさせられましたw
なのでその後の温泉郷までのマーサのストーリーを進めても、シマムラヤが一体誰なのかさっぱり分からないという始末でした。

イエ島イベ楽しかったんですが、当時はひよっこすぎてどうにも出来なかった、Lv100近くあった鬼レベのギャレッド・ハンのクエとか、出来る事ならやってみたいですね〜

2

圧倒的支持率

タンゴマ

ID: n9tkjvq6hd3s

>> 1
初回のイエ島は現地行かなくてもストーリー自体は進められたんですが、その次の年は現地行くのが条件だったんですか?!∑(゚Д゚)
初回も現地のクエはあった気がするような…さすがに3年前となると記憶が…(>_<)

ギャレッドはんのクエも記憶に残る難クエでしたね!
あれだけのためにモーリーの水着石で買った覚えがあります。
ギルメンさんと3人でチャレンジしたのですが、まず1人がソフィアとアルメで初回の攻撃を凌いで、その後2人が乱入。
水着持ちのワウガガにモーガが注射打ちまくって何十回も失敗しながらどうにかこうにかクリアしたという、今となってはいい思い出ですw

今ならアッサリクリア出来たりするのかな?それはそれでちょっと残念な気もします。
ちょうど次回は難関クエストについて書く予定でした。