そういうと老ゲッシーはゆっくり語り始めた
彼は歴戦のビーストハンターだ。
しかし駆け出しの頃に己の実力を過信して背中にヤシの木を生やしたオオヤシガニに戦いを挑み、その結果、片足を失ってしまった。
彼は復讐の鬼となり、ひたすらオオヤシガニを追い続けていたが、ふとした事から鮫の中でもほとんど人を襲わない臆病な性格のジンベエザメに船を壊された。

その後、棺桶を改造した救命ブイにつかまって漂流しているところをイエ島のウミウシに助けられ、現在はジンベエザメハンターとしてイエ島で生活している。

いいか若造、もう一度言うぞ

筆者は疑問をぶつけた。キャラバンを所有するもの全員が周知の事実としてわきまえている知識は、☆5より☆4の方が捕獲しやすいという単純明快な法則だからだ。
老ゲッシーの話はそれに反する。

このイエ島はなぁ、なにやらおかしな呪術でも仕掛けられてるのか、とにかく簡単に思えるハナシほどメンドクセェ仕掛けが施されてるのよ
いや、はっきりそう決まってるわけじゃねぇし、誰かが調査した結果でもねぇ
ただ経験上なんとなくわかるのよ。こいつはオカシイ。何かヤベェってな

つまり経験則か･･･筆者は無言で頷くと老ゲッシーの小屋から出ようとした

気をつけろよ･･･あのインチキくさいブルーギルの依頼を受けた奴の中にはなぁ、キビ弾全部と高倍率捕獲ルーンを何枚も注ぎ込んでも☆4がテイムできなくて泣いて本土に逃げ帰ったやつもいるくらいだからな
よく考えるこった･･･コイン2000/石100/覚醒Ⅱ/ユリ80本の報酬に見合うだけの投資なのかどうかをな
報酬と投資の計算が出来ない奴は、オレみたいに大事な何かを失うぜ･･･

その後筆者は島を回り何人かの漁師やハンターに話を聞いて回った。
たしかにこの島はおかしい。
正確には去年の夏に本土からキャラバン持ちが大量に流入してからの話なのだが、当時からジンベエザメの☆4は異常なほど網にかからないという。
この島に残された大量の旅日誌の中でかなりの割合を占めるのが☆4ジンベエザメに関する記述だ。
テイムできない。ジンベエ終身刑。ジンベエ遠洋漁業、ジンベエ工船･･･
日誌の内容はほとんど怨嗟の声だが、私は数少ない冷静な日誌からやはり☆5を狙うことにした。
なるべく投資は避けたい。老ゲッシーの言うとおり、割に合わない仕事は無視するのも解決法の一つだからだ。
それに去年のジンベエザメの呪い（といえるのかどうか）はそのまま今年も継続しているような気がする。何故なら既にカブトムシ捕獲でその兆候らしきものを経験しているからだ。
（詳しくは書くまい。ただ島の北では全く捕獲できないのに南であっさり捕獲できたとだけ記しておく）

ジンベエの☆4は地図でいうとＨ8~10あたりの南海岸線に生息している。
今日も今日とて緑のマーカーがジンベエの亡霊に振り回されているようだ。
いっぽう☆5はF11あたりの東海岸にいる。謎の自立式人形がいるあたりだ。BP6万で姿も大きいからすぐにわかる。
強さはさほどでもない。元々飛行属性はステータスが全般的に低いという特徴があるし、吸い込みもそれほど強力でもない。

そして1.5倍ルーンで狩り始めること1時間･･･老ゲッシーは正しかったようだ。少なくとも筆者のケースに限っていけばだが。

なお、今後もジンベエザメ捕獲、もしくはその他の目的で放置狩をするハンターたちのために以下の情報を残しておこう。