ルキオンの旅日誌

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慢性的金欠。これは事件だ 2

ポワトト「答えてくれるかい、ラスベル

ラスベル「もちろん自腹さ。君たちにわかりやすく言えば実家からの仕送りだよ。
メラ「・・・・・・
「当家の領地経営も順調だからね。何か疑問でも?
「それにしても少々贅沢過ぎないか
「そうかな。これでも家にいたころよりは慎ましい生活なのだが
「ああ、 ひょっとしてラスベルがいないおかげでご実家が安泰なんじゃないかしら
「道楽貴族と呼ばれるのは仕方ないだろう。しかし、こうして旅をして広めた見聞を手紙で送っていることが、領地経営にも案外役立ってはいるようだよ。至高のワインを求める道行のつもりだったが、思いがけない副産物だね
「本末転倒と言いたいところだけど、スタートの方向が間違っていたせいで、逆によいほうに転んだのか
「ふふん。ひどい言われようだ
「失礼、どうやら誤解だったようね
「ん? 何か疑われていたのかな

「なるほど金欠か。その苦労はわからないが大変そうだね
「ラスベル、儲かっているなら資金を融通してくれないかしら?
「私は君たちを友人だと思っている。友人との間で金銭のやり取りはしたくないな
「そう言われると・・・・・・
「だが、アドバイスくらいはしてあげよう。

「見ていると君たちは捕獲したビーストをどんどんアニマと交換しているようだ。
「キャラバンの強化にはメンバーの進化が必要だし、進化にはアニマが必須でしょう?
「そうだね。しかし祭壇に捧げる費用は安くはない。本当にすぐに進化が必要なビーストなのかよく考えることだ。進化に必要な費用はさらに大きいだろう?
「でもビースト倉庫はすぐにいっぱいになってしまうし
「潔く、別れることだ。なに、また縁があれば出会えるさ
「ん、その選択肢は忘れていたわね。ああ、でもそれよりいいことを思いついたわ、ありがとうラスベル
「いいことというのが少し気になるのだが。どういたしまして。ワインの蘊蓄もそれくらい素直に聞いてほしいものだな
「スミロフを呼んでおくわ
「ごめん、やめて

「さてポワトト。いつもどおり、あなたの推理は見当違いだったようだけど?
「(無視)さぁ、次の容疑者の元に行ってみようか。博打狂の、彼のもとへ



今夜のスープの具

ルキオン

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