crownの旅日誌

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初心者日記前、小説♪

「よし、ここか。俺もついに冒険者になれるんだな。」

最初のキャラ決めのあとにここにいくと、初心者の心構えを教えてもらえるって聞いたので、ログインして真っ先にこの部屋の前に来た。

「よしっ。」

ほほをひと叩きして、扉を開いた。そこにいたのは!!


扉を開けると、50mほど先に150cmほどの女性が明らかに大きく、きらびやかな椅子にちょこんといった効果音が出ているような感じで乗っていた。

近づいてみるが、自分に気づいていないようだ。
足をぶらぶらさせながら、猫のぬいぐるみに話しかけていた。

「まっだかな、まっだかなー。ねぇねぇ、テトちゃん。今日冒険者の子がくるみたいなの。
私、今回初めて冒険者の初心者サポートするんだけど、ちゃんと出きるかな?」

「ダイジョブ、クラウン、ハ、デキルコ。」

「そうだよね。ちゃんとできるよね!きんちょーする。」

女の人がより激しく、足をばたつかせて、一人二役で自分を励ましている。


「あの!!!!!」

意を決して、女性に話しかけてみると、ばたつかせていた足をピタッと止め、ぎぎぎとこちらをみてきた。

「もしかしてみた?」

俺はこくっと頷く。

「・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・い」

「い?」

「いやーーーーー。なんで、なんで、なんで!さっさと話しかけなかったのよ!」

「話しかけていいものか戸惑っちゃって。」

「もうお嫁にいけない。この辱しめがいつか、あなたの口からぽろっと出るかもしれない。人は秘密ができない生き物なの。どうすればいいのかしら。」
ぶつぶつぶつ

「あのっ!」

「そうだわ!あなたから、部屋に入ってきたときからの記憶を消せばいいのよ♪
簡単なことだわ。」

「えっ?」

「名前も知らない、初心者冒険者の子、悪く思わないでね。一撃で終わらせてあげる!」

「スキル【人形使い】!!!」

女性が不思議な言葉を紡ぐと女性が話しかけていた、
猫のぬいぐるみがひとりでに動きがした。
しかもいつの間にか、大きなハンマーを持って。

「潔く、逝きなさい!!!さぁいって、テトちゃん!!」

女性がぬいぐるみに命令すると、猛スピードで俺に向かってちかづいてきた。

「いやいやいや、なになになに。この状況!!」

殺られると思った俺は、きびすをかえし、入り口に向かって走り出した。

「逃げれないわよ。この部屋は私の領域。」

女性が呟くと入り口のドアの鍵がガチャンとしまってしまった。

「ちょ、誰か、助けて。」

何かないか。普段は使わない脳がフル回転する。

「そうだ。GMコール!!!」

私はメニューのGMコールのボタンを押した。
するといきなり目の前に大きな熊のような、いや大きな熊が現れた!!!

「なんじゃい!今、レイドの調整しとったとこやのに。呼んだんは我か?はよ、用件をいえ。」

今にも熊さんにぬいぐるみが迫ろうとしていた!!

「後ろ!危ない!!!」

「あぁ!後ろだぁー!?」

熊さんが後ろを振り返ると同時にぬいぐるみが飛び上がって熊さんの顔にハンマーを振りかざした!!

ガキーン!

「えっ!?」

もうだめだと思い、目を背けたら、金属が弾かれたような音がした。
恐る恐る熊さんの方を見ると、なんと!ハンマーが何かに阻まれているのか、熊さんの顔の数cm手前で止まってるのではないか。

「なんじゃい、急に。このぬいぐるみはクラウンのか。なにしっとか。お主は!!」

熊さんは襲いかかってきた、ぬいぐるみの顔をガシッとつかみ、言葉あらげに女性に向かっていいはなった。

「あっ!!bearさん。何でここに。とりあえずテトちゃん離して。そこの男の子の記憶が消せない!」

「いやいや。お主、なにいっとんじゃい。中級冒険者が初心者の冒険者に。GMコールが来たから来てみたものの。」

「うっ。」

女性は悪いと思ってるのか、顔を背けてこっちを見ない。

「なんも、じゃべらんか。いや、おい、コールよこしてきたお前、なにがあった?」

bearさんと呼ばれる熊さんにこれまでの経緯を説明した。

「ぶはっ。」

「笑い事じゃない!」

bearさんが吹き出して、クラウンさんに注意された。

「く、くっ。すまん、すまん。クラウンが迷惑をかけてすまんの。こやつは自身の能力のためにぬいぐるみに話しかける必要があるんじゃよ。まぁ、人前でするもんでもないし、今回はたまたまお主が部屋に入ったらしてたと言うところかの。そもそもお主がノックせんのが悪いんじゃから、喧嘩両成敗じゃ。」

bearさんに言われて、ノックをし忘れていたことに気がついた。

「クラウンさん、すいません!!!」

「もういいわよ。私もやり過ぎたわ。ほかでこのこと喋っちゃダメよ!もし喋ったら・・・消すわよ?」

「いえっさー!!!」ピシッ

「うむ。解決したことだし、わしは帰る!!じゃあな!!」

bearさんは別れの言葉をいいながら、天に昇る淡い光を残して消えた。

「あっ。まだお礼言えてないのに。」

「いいわよ。bearさんはGM兼プレイヤーなの。同じサーバーだったらいつか、あなたが強くなったら会えるわよ。あの人は一握りのトップなの。
ともかく、さっきは取り乱して悪かったわ。この部屋にきたってことはイアルは初めてってことでいいかしら。」

「そうです!!」

「元気があってよろしい。じゃあ私は中級冒険者のクラウン。ギルド【konpeito】に所属しているわ。今から、私がイアルの生活について教えてあげる♪」

「よろしくお願いいたします。」

こうして俺とクラウンさんは出会ったのであった。
今後あんな、事件に巻き込まれていくことは知らずに。



いかがでしたでしょうか。
最後まで見てくださったかた、ありがとうございました!
誤字、脱字、感想まってます。中傷は受け付けません。
よろしければ絵師さんがいたら
絵を描いていただけないかなーw(/ω・\)チラッ

今後もイアルの舞台をした小説を書けたらと思います。
ではでは

crown

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