島津豊久の旅日誌

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Episode 14「ゲッシー帝国、勢力戦に参戦(偽)」

~これまでのあらすじ~

ゲッシーの精鋭部隊”モ・フリタス”の第一次大陸侵攻作戦が開始された。
ランズ岬に上陸した先遣部隊”モ・フリタス=オナシャス”は、王都ヴァルメルに向け、今まさに進軍を開始しようとしていた。部隊を率いるのは若き将軍ミグノノである。
ヴァルメルに危機が迫ろうとしていた。

Cross Story (偽)

ミグノノ「...何でボクが将軍に任命されたんだろ?不安だなあ。」

ロロタタ「きっとキャラバンの功績が認められたのよ。がんばって!ミグノノ!...タタリンもそう思うでしょ?」

タタリン「いいじゃない。」

ゲッシー兵「ミグノノ将軍!ウサギ9名、シバイヌ8名、カンガルーキッド3名、以上、モ・フリタス全軍、上陸を完了しました!」

ミグノノ「ちょっと待ってよ!兵士は?兵士達はどうしたの?!何で小動物だけなのさ!」

ゲッシー兵「それが、言いにくいのですが、将軍。出港前にみんな逃げてしまいまして。...何せ我々ゲッシーですからなあ。ハハハ。」

ミグノノ「ハハハじゃないよ!何でそれを早く言ってくれなかったのさ!知ってたらこんな所まで来なかったよ!」

ゲッシー兵「それでは我々輸送部隊はマルポポに帰還しますので。将軍、ご武運を!」

ミグノノ「ちょっと待ってよ!君たちまで行っちゃたら、ボク達3人だけじゃないか!」

ゲッシー兵「将軍、ご安心を。近所で捕まえてきた、このビースト達は置いていきますので。」

ロロタタ「ああ、行っちゃったわね。...って、ミグノノ!あれ見て!丘の向こうにヴァルメル軍の旗が見えるわ。こっちに迫って来てるみたい。」

ミグノノ「うわああ!大変だー!タタリン、ねえタタリン!ボク達どうすれば?!」

タタリン「いいじゃない。」

ミグノノ「うわっ!これはタタリンじゃない!ぬいぐるみじゃないか!ずっと一緒にいたのに全然気づかなかったよ!」

タタリンのぬいぐるみ「いいじゃない。」

ロロタタ「まあ!きっとタタリンも逃げちゃったのね。」

ミグノノ「ボク達も早く逃げないと!侵攻しにきたのがわかったら、きっと殺されちゃうよ!」

エミリー「お待ちなさい。あなたたち!」

ミグノノ「うわあああ!もう来た!」

エミリー「まあ。可愛らしいゲッシーさんですね。どこからいらっしゃったのですか?」

ミグノノ「...ボボ、ボク達、その、船が、船が遭難して。...それでここに。」

エミリー「まあ。それは怖かったですね。もう大丈夫ですよ。私が責任をもってあなたたちをゲッシー領に送り届けますからね。」

ミグノノ「ありがとう!ありがとうございます!(...助かった。バレてない。)」

エミリー「今日はヴァルメルの私の館に泊まっておゆきなさい。暖かいスープとカップケーキがありますよ。」

...この夜、ミグノノはエミリーの真の恐怖”モフモフ地獄”をいやというほど味わうことになる。
ミグノノの回想録には「私はヴァルメルの10万の兵は恐れなかった。しかしながら、エミリー卿のモフモフ地獄だけは恐れたのだ。」と記されている。

一方、それからしばらくして、帝都マルポポには”精鋭部隊モ・フリタス、王都ヴァルメルに到達!”との一報がもたらされた。マルポポでは盛大な祝勝パーティーが催されたという。
精鋭部隊モ・フリタスの戦いはまだ始まったばかりだ。

(つづく)

写真:ランズ岬に上陸したミグノノ将軍の雄姿。

島津豊久

コメント

1

ヒナドリ

ID: 2fve8p9mc5mi

こんばんは、

とってもおもしろかった。
読みごたえありました。続編、期待しています。

2

島津豊久

ID: weubkgqkmtdq

ありがとうございますw
第二話ではヴァルメル陥落予定です(偽)