hamutaroの旅日誌

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第一話 再起動とターバン

「ん。。どこだここは。。。」

hamutaroは、睡眠に大きな時間をかけた際に発生するような、重く鋭い頭痛に顔を歪めながら視界に入ってくる鬱蒼とした木々の群れを迎えた。

目の前に大きな砦風の建物がそびえ立っており、壁面には苔がそこかしこに蔓延り
相応の年月が経っている事が伺える。
その大きな門の入り口にはうっすらと、話しかけられるのを待っているかのように、じっとこちらを見続けているオークがいた。
周りは丈の長い草木に覆われており、咽返るような土と雨の混じった香りが満ちていた。

重い頭をふりしきり、ふと視線を落とすと、右手には手のひらより少し大きな携帯端末を握り絞めていた。
真新しいとは言えないが、その少しくたびれた端末は、自身にとって大切なものである事は明らかだった。

鈍痛に顔を歪めながらhamutaroは上体を起こし、目の前に広がる状況を把握すべく
草を掻き分け、ゆっくりと道端に歩を進めた。

涼しげな木陰に身を隠し、hamutaroは一先ず端末に目を落とすことにした。
画面に目をやると、赤い!のアイコンがそこかしこに表示されており
記憶の片隅に-この赤い!は、処理をしなければならない-という、暗示にもにた感情がこみ上げた。

何かに突き動かされるように、赤い!をタップすると
さらに多くの!が表示されている、まるでひつまぶしの容器かのような画面が現れた。
怪訝な顔を浮かべながら、hamutaroは、また見えない何かに、そうしろと命令を受けたかのように、吹き出しのクリスタルマークとコインのマークをタップし続けた。

何かがおかしい。

そう思い、ふとそらを見上げると、これでもかと空が高く澄んでおり
心地よく、懐かしくもある風が通り抜け
目の前には、草木やオークが・・そういやオークおったww

「あの、すいません。」
思わずhamutaroは、頭から蛇でも出しかねないドでかいターバンを被った萎びたオークへ話しかけた。

オルドヴァ「経験値ダンジョンのチケットを持っているか?」

は、話がかみ合わない。なんだこいつ、いきなり何の話だよ。
経験値ダンジョン・・?ん、頭が痛い。すごくロードが長い気がする。。。ロード?

オルドヴァ「持っているなら、経験値ダンジョンに入れるぞ。」

なんなのこいつどんどん話がすすんでいくんだけど、めっちゃ知り合いぽいww
hamutaroは感情を押し殺すのに必死になりながら

hamutaro「いや、ちょっとまだ状況が飲めなくてですね。ただなんとなく昔すごく苦労したイメージしかないので今度にしますww」

結局草が生えてしまった自分を心で殴り飛ばそうとした矢先
携帯端末に見慣れた、はい/いいえのウィザードが出てきた。

迷わず「いいえ」を選択すると、ターバンオークは再び宙を眺め始めt

???「我らオークは、世界を統べるに足る、最も優秀な種族。
    だが現実はさにあらず。何が足りぬのだ」

ちょwwwだれwww今度はだれwwww
ざっくり見回してもターバンじじいしか居ないんだけどwwww

驚きと、こみ上げるマジかよ感にhamutaroは、居てもたってもいられなくなり
少しターバンと距離を置くことにした。

再び木陰に腰を落としたhamutaroは、少し状況を把握しようと決めた。
うまく思い出せないが、どことなく今目の前に広がる世界は知っているような気がする。
そして、自分はおそらくここで生活していたことがある。
ただ、どういう立場で、どういった形でこの世界にいたのか、いつも何をしていたのか。
それが、はっきりとは思いだせなかった。

ただ、何かしら無意識に突き動かされる行動がいくつかあることは間違いなく
そしてこの手に持っている端末が色々と役に立つという事は明らかだった。

「とりあえず、どこか行ってみるか。」

口に出さないと、基本インドア派なhamutaroは動けない性格であり
今回もまた、その呪文を口にし、取り敢えず端末で見つけたマップを開くことにした。

「んー、よくわからん。まず俺は今どこにいるのか。。。」

やっぱりマップをソッ閉じし、一旦気になっている!を処理しようと決めた。

別に迷子属性は無いのだが、右も左もわからない中で適当に場所を決めるとか
ダーツの旅みたいになっちゃって、その土地のおばぁちゃんと仲良くなって
そのおばぁちゃんの孫娘を紹介され、その土地で仲良く暮らし始めて、手を繋いで寝てたら勝手に子供が二人もできて「とぉさん今日熊倒してきたぞ!はっはー!」なんていいながら鍋をつつく暮らしも悪くは無いんだけど・・
顔は重視したいよね♪だから辞めた。

と、いう話をhamutaroは顔で表現していたが、人間ここまで顔に出てしまうのも珍しい。

話を戻すと、「!」を処理しようと方向転換し、端末をいじっていると
端末の左側にあるアリゲーターガーを倒せという文字が踊っていた。
取り敢えずそこをタップすると、AUTOで移動できるというウィザードが続けざまに出てきた。

これはありがたい。本当によくわからないし、頭は痛いし、タクシーも走ってなさそうだし、つか走れなさそうだし、目的地まで勝手に移動できるのは有難い以上の何物でもない。至れり尽くせりだ!

そうインドアtaroは思い、音速でタップした。
すると、目の前に「大きなヤドカリなのかよくわからない節足動物」が現れ、hamutaroは突っ込みを入れる間もなく強い跳躍の元

空の彼方へ飛翔した。

hamutaro

コメント

1

積極的

ぷちこ

ID: 453jjdnwp3kz

ひそかにお待ちしてました!!
また旅日誌たのしみにさせて頂きます!!

2

1000いいね達成

hamutaro

ID: 25h7j43dhd5q

>> 1
ありがとうございます!!
なかなか時間取れないのですが、少しでもプレイして、出来たときは翌日の通勤時間に書くって状況にしようと思います!