Cross Story (偽)
ソフィア「失礼する。アニマを買いに来たのだが。」
行商人「あらソフィアちゃん、いらっしゃい。今日のアニマはね、ミサクラとね、ゾルバと、アッザリアだよ。」
ソフィア「そうか。…今日も私のアニマは無いのだな。」
行商人「ごめんね、ソフィアちゃん。ソフィアちゃんのアニマは今、メーカーのほうで切らしててねえ。」
ソフィア「そうか。そうなのか。…いや、いいんだ。」
行商人「そのかわりと言っては何だけどもね、とっておきの武器を入荷してるよ。」
ソフィア「何?!…こ、これは聖剣ミストラル!これを譲って貰えるのか?!」
行商人「ソフィアちゃんはお得意様だからね、30,000Gでいいよ。」
ソフィア「って、おい貴様!この剣は柄だけで刀身が無いではないか!私を愚弄するつもりか!」
行商人「とんでもない。誤解だよソフィアちゃん。まあお聞き。…ソフィアちゃんが今まで戦った相手で強かったのはどんなだい?」
ソフィア「そうだな。…まずはフブキヒョウ。あれは他のPTが来てくれなかったらやられていた。それと、黒角騎士団(偽)。偽者のくせに本物より強いとは何事だ。他には、ロッコのマンモスだな。正直、あれに100回は轢かれたぞ。」
行商人「盗賊はどうだい?」
ソフィア「そうだな。…ロヴァニエの盗賊にはお手上げだな。青空劇場の盗賊にも手こずった。やつら黒角騎士団の精鋭以上の強さだな。」
行商人「ソフィアちゃん、何故ただの盗賊がそんなに強いかわかるかい?それはね、このイアルではね、最強の攻撃は”柄で殴る”だからなんだよ。」
ソフィア「何いいいい?!それはまことか?!」
行商人「ほんとだよ。神様がこのイアルを造った時にね、”柄で殴る”が最強になるように設定したのさ。何故かはわからないけどね。」
ソフィア「知らなかった。…では、私も柄で殴れば、ロッコのマンモスにも勝てるということか?」
行商人「もちろんだよ。…さて、柄で殴る時に邪魔になるものは何だい?ソフィアちゃん。」
ソフィア「剣の刀身の部分だな。重くて殴りにくい。…はっ!そうか!それでこの聖剣ミストラルには刀身がないのか!」
行商人「そのとおりだよ、ソフィアちゃん。これは柄で殴ることに特化した武器だからね。」
ソフィア「全く目から鱗が落ちた気分だ。行商人、これはありがたく頂いておこう。」
行商人「毎度あり。ソフィアちゃんはお得意様だからね、オマケにこの”ほうきの柄”と、”石のように硬いパン”と、”カチカチに凍ったマオ”もつけるよ。これでミンミちゃんとアメリアちゃんとミリアちゃんも”柄で殴る”、”パンで殴る”、”マオで殴る”が使えるようになるよ。全部あわせて1,000,000Gでいいよ。」
ソフィア「かたじけない。今日も世話になったな。」
行商人「みんなでマンモスをタコ殴りにしてきな。」
その後、ヴァシュガル氷河でマンモスに殴りかかる無謀なパーティーの目撃情報が相次いだ。彼らの消息は今も不明のままだ。
(つづく)
写真:「フッ。貴公に真の騎士の戦いというものを見せてやろう。」
これが彼女の最期の言葉となった。
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