~これまでのあらすじ~
サリサリの崖街にダークエルフの盗賊があらわれて悪さをしているそうなので、マルポポ政府はゲッシーの精鋭部隊モ・フリタスに出撃命令を出した。
若き将軍ミグノノは、12名の精鋭を引き連れて現場に急行した。
Cross Story (偽)
ミグノノ「今日は一段と兵士の数が少ないねえ。何があったの?」
ゲッシー兵A「それが、ダークエルフの矢には毒が塗ってあるので、みんな怖がって逃げちゃったんですよ。」
ミグノノ「…何ていうか、もう怒る気力もないよ。」
ママミミ「将軍!あたしたちは皆勤賞よ!」
巨大なシバイヌ(?)にまたがった”聖騎兵隊”の三姉妹だ。
よくみると、三姉妹はいつの間にか、おそろいの高そうな槍を持っていて、シバイヌに乗っていること以外は本当に聖騎兵隊のように見えた。
ミグノノ「その槍はどうしたの?お母さんに買ってもらったの?」
ムムメメ「ううん。知らないヒューマンの女の人に貰ったのよ。…お礼だって。」
ロロタタ「あなたたちは、その人に何かしてあげたの?」
モモモモ「何もしてないわよ。…ただ、その人に抱きつかれたり、頬ずりされたり、頭をなでられたりしたわ。仮面を被ってたから顔はよく見えなかったけど、きれいな女の人だったわよ。」
ミグノノは、その女の人がたぶんゲッシー好きのエミリーさんで、槍はモフモフさせてもらったお礼なのだろうと思ったが、三姉妹には何も言わなかった。
ミグノノたちがサリサリの崖街に到着すると、いたる所で家の窓が割られたり、ところどころから黒い煙が立ち上ったりして酷い有様になっていた。
村人の話によれば、ナノコーンに乗った10名ほどのダークエルフが突然現れて、大暴れしたらしい。
ミグノノ「ナノコーン騎兵か。…これはやっかいだね。ボクたちの足じゃ追いつけないよ。」
ロロタタ「ミグノノ見て!ダークエルフが戻ってきたわよ!」
ミグノノが目を凝らすと、土煙をあげながら10頭くらいのナノコーンが走ってくるのが見えた。
モ・フリタスの兵士達は、ポムムの枝でつくった槍やこん棒を構えた。
ママミミ「将軍!ここはあたしたちにまかせて!」
ムムメメ「騎兵には、騎兵よ!」
ミグノノ「いやあ、きみたちはまだ小っちゃいからねえ。危ないから後ろに下がってて。」
だが、ミグノノが止めるのも聞かず、聖騎兵隊のシバイヌたちは、ナノコーンの一団にむかって、ものすごい勢いでつっこんでいった。
ここから先の聖騎兵隊の活躍は、残念ながらあまり詳細に描写することができない。
ママミミが乗ったシバイヌは、先頭のナノコーンの首筋に噛みつくと、そのまま地面に引きずり倒した。
乗っていたダークエルフは、ナノコーンから転がり落ちた。
シバイヌは、前足でナノコーンの体を押さえつけると、わき腹あたりに噛みついて、モリモリ食べ始めた。
ナノコーンはすぐに動かなくなってしまった。
ムムメメとモモモモが乗ったシバイヌたちも戻ってきて、3匹一緒になって尻尾をふりながらナノコーンをモリモリ食べた。
落馬したダークエルフは、目の前のあまりに凄惨な光景に腰を抜かして、完全に戦意を喪失した。
残りのナノコーンは、パニックになって散り散りに逃げて行った。
ロロタタ「すごい!さすが聖騎兵隊ね!大活躍じゃない!」
ミグノノ「...いやー、とても”聖”騎兵隊と呼べるような戦い方じゃなかったねー。そもそも、槍を持ってる意味はあるのかなあ?」
満腹になったシバイヌたちが戻ってきて、ミグノノと目があうと、とてもつぶらな瞳をしていた。
口の周りにナノコーンの血がいっぱいついていたが、ミグノノは見なかったことにした。
シバイヌの一匹がミグノノに擦り寄ってきたので、着ていた服が血まみれになってしまった。
ミグノノ「…前から思ってたけど、この子たちは本当にシバイヌなのかなあ?」
(つづく)
写真: ママミミの騎乗するシバイヌ(?)の現存する貴重な写真。バビルザよりも大きい。つぶらな瞳をしている。
(3匹の名前は、ナナニニ、ヌヌネネ、ノノノノというらしいが、ややこしくなるので割愛させて頂く。)
コメント
この発言は削除されました(2018/12/25 03:00) 1
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島津豊久
ID: weubkgqkmtdq
ありがとうございます!
このシバイヌ(仮)は、寿命で死にましたが、昔うちで飼ってた子だったりします!