~これまでのあらすじ~
各国の精鋭を集めた全イアル連合軍を結成し、大規模なエニグマ討伐作戦が行われることとなった。
ゲッシー領のゾンカカ師は、若き将軍ミグノノに精鋭部隊モ・フリタスの参戦を命じた。
ミグノノは、部隊を率いて直ちに集結の地ネロに馳せ参じた。
ここ自由都市ネロには、各国の精鋭たちが続々と集まって来た。
Cross Story (偽)
ロロミュ「...みんな揃ったわね?あたしはロロミュ。今回の作戦の総司令官で、マグマミアの代表よ。それじゃあ端の人から順番に自己紹介していってね。」
アメリア「こんにちわ!アメリアです。ヴァルメルの代表です。パン屋さんをしていますので、みなさん食べに来て下さいね。」
ザラ「ザラです。オーク領の代表です。みなさん、よろしくお願いします!」
プリア「ちいーっす。あたしはプリア。っていうか、一応エルフの代表?...みたいな。」
ユウリ「リザードマン領代表のユウリです。みなさん!水は大切にしましょう!」
ミサクラ「ミサクラ・ジュリオーです。倭国の代表として来ました。以後お見知りおきを。」
ロロミュ「...倭国はまた、凄いのを送り込んで来たわね!」
ミサクラ「はあ。私も来る予定は無かったのですが、英雄の試練でバイトをしている時にスカウトされてしまったのです。」
ロロミュ「なに?!バイト?!あれはバイトだったの?!」
ミサクラ「ええ。私も不本意ではあったのですが、最近では、あんなアトラクションでも皆さんに楽しんで頂けるのなら、よきかな、と思えるようになって参りました。」
ロロミュ「いやいや!みんな、あんたにボコボコにされて、あまり楽しめていないと思うわよ。」
ミサクラ「...そうですか。それは恐縮です。」
ロロミュ「それじゃあ次の人。」
ミサクラ「あっ!すみません。次のお客さんが来たようですので、今日はバイトに戻らせて頂きます。シフトは週一なので、バイトの日以外は、必ず出席させて頂きますので。」
ロロミュ「生々しいことは言わなくていいから!...まあいいわ。次。」
レーナ「はじめまして、レーナです。」
ロロミュ「あんたはどこの代表なの?」
レーナ「ええと。...フォルカ村の代表です。」
ロロミュ「はあああ???フォルカ村???村って何よ?村って?みんな一国の代表じゃなかったの?何で村人ごときがここにいるわけ?」
レーナ「何よ!いいでしょ別に!ほら!あたしの所にも、ちゃんと招集のプリントが届いたんだから!」
ロロミュ「まあ、そのプリント持ってるなら、いいわ。...次。」
ミグノノ「ええっと。ボクはミグノノです。ボク達モ・フリタスはゲッシーの代表で...。」
ロロミュ「ちょっとあんた!プリントはちゃんと読んだの?一国の代表は一人って書いてあるでしょ?何でゲッシーがこんなにゾロゾロ来てるのよ?!」
ミグノノ「ええええ?いや、ボクはお師様に行くように言われて来ただけで...。」
ロロミュ「まあいいわ。人手は多いほうが助かるし。じゃあ次。」
ワウガガ「ワウガガです。ゲッシー領の代表として来ました。」
ロロミュ「ちょっと?あんた、どういうことよ?ゲッシーの代表はミグノノじゃなかったの?」
ワウガガ「でも、ほら!私の所にも、このプリントが、ちゃんと届いてますよ。」
ロロミュ「じゃあ、ミグノノ?あんたプリントは持って来たんでしょうね?」
ミグノノ「えええ??プリント?...いや、ボクは口頭で行くように言われただけで...。」
プリア「何それwww超ウケルーwwwあんた招集もされてないのに、こんなにゾロゾロ引き連れて来たんだwww」
ミグノノ「い、いや、ボクは、その...。」
ロロミュ「まあいいわ。それじゃあ、自己紹介はこのくらいにして、役割分担をちゃちゃっと決めるわね。...まずは、窓ガラス拭き。これはザラとアメリアにやってもらうわね。それから、ゴミ捨て。これは、ミグノノのモフ何とか、でいいかしら?それから、ドブさらいはー...。」
ミグノノ「ちょっとちょっと!一体何の話してるのさ?エニグマ討伐するんじゃ無かったの?」
ロロミュ「はああ?あんた何言ってんのよ?年一回の自由都市ネロの大掃除大作戦でしょ?もしかして、そんなことも知らずに来たの??」
ミグノノ「ええええええええ?!」
ベネカ「あっ。私はギュリアム代表のベネカだけど、そういえば白爪騎士団の四銃剣が、エニグマ討伐隊に参加するんだって言って、ゲリスクに向かってったよ!...だいぶ前だけど。」
ミグノノ「えええええ??ゲリスク??...そんなあ!」
今更ゲリスクに向かっても間に合わないので、ミグノノ将軍は精鋭部隊モ・フリタスをネロの大掃除に参加させることにして、ゴミ捨て係の職責を立派に果たした。
一方その頃、ゲリスクに集結した、黒角、赤牙、白爪の三大騎士団を中核とした全イアル連合軍は、精鋭部隊モ・フリタスの不参戦により、思わぬ苦戦を強いられていた。
ソフィア「ええい!まだあきらめるな!耐えるんだ!...きっと、ミグノノが最強部隊を引き連れて駆けつけてくる!」
(おしまい)
写真:急いでバイトに向かうミサクラさん。「はじめましょう。絶望の遊戯を。」というセリフが毎回ちょっと気恥しいと思っている。今度店長に言って、セリフを変えて貰おう。
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