相州湯河原より 前編

2019/03/07 01:26 公開

相州湯河原より　前編

「たちつてとなかにはいれ」と言えば初対面の人と会話に困らない鉄板ネタです。

た・・・旅、食べ物の話

ち・・・地域、地元の話

つ・・・通勤、通学の話

て・・・天気、気候の話

と・・・富、景気の話

「なかにはいれ」は興味があったら検索してください。

　で、その筆頭たる旅と食べ物の話です。いつにもまして無駄情報多めですので、ボックス内は適当にスルーしてもらって差し支えありません。

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『旅はいい。旅は人間を大きくしてくれる（以下略）』

　一人旅マスターのライオン師匠がしつこくそう言うので、２月２７日から一泊の予定で湯河原に湯治に出かけることにしました。

　神社巡りでない旅は久しぶりです。

　愛知からは新幹線他で片道３時間。スマホを持ってないのでGPSオリエンテーリングもできない人間は半端に時間が余る。というわけで、午前中は三島で途中下車して沼津へ向かい、以前から行きたいと思っていた深海水族館に向かうことに。

　駿河湾は最大水深2500mと日本一深い湾なのだそうで、捕獲も飼育も非常に難しい深海生物を水揚げしてすぐ展示できるのは日本ではここだけ。 　展示されてるものはその時次第という、まさに水物。そして展示できなかったものは美味しくいただける（こっちがメイン）。

　沼津駅を降りると目の前には某ラブライブ関連の何か。さらっと流して沼津港巡回バスに乗り、千本港町から徒歩2分。

　チケットを買って中に入ると、平日の午前にも関わらず結構な人出。そして出迎えてくれるのはアブラボウズさん！（写真）

　アブラボウズは体全体に大量の脂を含む、いわば生きる大トロ。ゆえに食べ過ぎるとお腹とお尻が悲惨なことになる。が、お尻を犠牲にしてでも食べたいと食通に言わせるほどの美味だとか。ものすごい速さで傷むため一般の市場には出回らない。

　深海魚の展示自体はそう数もなく、むしろ標本の方が多かった印象。とはいえ巨大ダイオウグソクムシなどには圧倒されます。乳児くらいの大きさです。やばい。

　生きたメンダコは冬だけしかいないそうで、水槽の中で溶けたマシュマロみたいに潰れておりました。

　そんなキャラストふれんずの他にも、冷凍されたシーラカンスなど見どころ満載でした。

　グソクムシ推しの売店（写真）を越え、やってきたのは港八十三番地：佐政。沼津港水揚げの新鮮な魚類を使った海鮮丼のお店です。

　ついに深海魚が食べられる！とメニューを見るも、「深海丼税別2380円（干物・味噌汁付き）」。

……これはちょっと躊躇しますね。牛丼が１０杯いけそう。

　師匠、師匠、自分はいったいどうしたら……っ！

『旅を後悔なきものにするコツはな、常に其れ一生に一度のことと思って選択をし続けることだ（以下略）』

さすが師匠！

ヽ(`･ω･´)すいません、深海丼と炙りしめ鯖、味噌汁はしじみ汁で！

　後悔はしていません。ええ、まったく。

　ちなみに深海丼の具は日によって違うそうです。自分の時はカサゴのお造りを中心に、キンメダイ、サクラエビ、アブラボウズなどなど。

　ご飯は酢飯と白米から選べます。自分は酢飯を選び普通に美味しく頂きましたが、白米の方が純粋に深海魚の味を味わえたのかも。

　食後にはお造りの尾頭を唐揚げにしてもらいました。御馳走様。

　沼津から湯河原までは片道500円４駅２０分程です。

　寄り道費用

　交通費（バス・電車）９４０円

　入場料　１６００円

　昼食費　３０００円弱

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　時は昼頃。場所は湯河原。

　ちょうど梅の季節ということで、駅は梅園のポスターでいっぱいでした。

　おおむね一人旅では素泊まりを選び、夕食は居酒屋を数軒ハシゴしたり、土産用の名産品を部屋で食べたりするのですが、久々にビジネスホテルではなくちゃんとした旅館を予約したので一度入ったら宿から出ずに過ごしたい。

　明るいうちに適当にうろつきます。

　GPSスポットにもなっている五所神社は駅から1km弱、徒歩で10分以内の距離。奥湯河原方面のバスもちゃんと止まります。

　樹齢850年を超えるというご神木の楠と、うっすら淫靡な目つきの七福神像がお出迎えです。

　六所神社というのは割と各地にあって、これは出雲総社の六所神社が元だと思いますが、五所神社というのは珍しい。六所神社の祭神は伊弉諾命・伊弉冉命からはじまる地祇系統ですが、この五所神社は天照以下完全に天孫系のご祭神で、全くの別物でした。ただ、源氏の縁が深いのと、御神紋が巴紋なので、元々は八幡社ではないか（ちなみに六所神社の社紋は二重亀甲に有の字）、近隣の社が合祀されたか何かで今の姿になったものではないかと邪推します。

　ちょっと先走った話になりますが、ご神木とはゲーム内の湯河原温泉奥エリアでも対面できます（画像）。

　奥エリアのイベントは軽いものですが、実際に現地を歩き回った人間にとっては、思い出をうまくくすぐってくれる良い作りでした。

　御朱印をもらって湯河原へバスで移動。

　観光協会へは落合橋で降りるのが最寄です。なお途中にはGPSスポットが2か所ありますが、そんなの関係ねぇ人間なのでスルー。

　落合橋停留所。

　同じバスを降りた眼鏡の美少女が、まっすぐ観光協会に向かうのを見て、ちょっとテンション上がります。

　受付でキャラストのチラシとカードをもらっているのを見て感動！

　すげぇ……コラボの効果、ちゃんとあるんだ！

　話かけたい気持ちを抑えて自分もカードをもらい、ちょっと時間をおいてから建物を出て万葉公園の方へ。

　と、階段を上ったところでスマホをかざして滝の写真を撮っている彼女を発見。

　やはり話しかけてみようか。しかし自分のような鳥打帽の~~怪しいオッ~~イケメンお兄さんが急に話しかけて、怖がらせたら問題。

　タヌキと思われるくらいならいいけど、110番されてしまっては笑えない。電話に手をかけてるし。