ルキオンの旅日誌

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☆5万歳 ガオ&ジリアン

ジリアン「……似てる? ガオと俺が?」
ガオ「うん! 糸目の弓担ぎ言ってた! ガオとジリアン間違えたって!」



「ああ、なるほどあの時か。んー、あれはそういう意味じゃないと思うけどね」
「ガウウ……。違うか?」
「どうだろう。似てるといえば似てるかもしれないけど、真逆といえば真逆なわけだし。ちなみに、ガオはどう思う?」
「似てる! すっごい似てる!」
「えっ、そんなに!?」
「だって手が2本、足が2本!」
「えっ」
「体中毛むくじゃらじゃない! 羽ない! 甲羅も鱗もない!」
「ああ、そういうレベル……。でもそれならキャラバンのメンバーはほとんど当てはまるんじゃないかな?」
「そか? 毛むくじゃらいるし、羽も甲羅あるやつもいるぞ?」
「そーいえばそーでした」
「あとこれ! ローチン!」
「ロ、ローチン? って、ああ、そういうことか」
「うん! な、ジリアンのよく見てもいいか?」
「いいよ。ふふ、せっかくだし、見せ合いっこしようか」



「ジリアンのは固いんだな。すべすべしてる」
「ガオの方は柔らかい、けど見た目より重いね。やっぱり見かけよりも筋肉ついてるんだろうね」
「あー」
「ちょっ、待って! 口に入れちゃだめだよ!? あっダメ、歯を立てないで! デリケートなんだから!」
「ガウウ……。でも、いい匂い」
「あっこら、なめるのもダメだよっ!」
「む……お! うまい!」
「もう、だめって言ってるのに。……お返しに、こうだっ!」
「きゃっきゃっ! くすぐったいぞ! やめっ、やめろっ!」
「ふふふ、かわいい声出すじゃない。でもやっぱりいい体つきだなぁ。鍛えられてるのにしなやかで、やわらかい。ねぇガオ。今度よかったら俺と……」
「ひゃふ! 助けて! モー、モー!!」



モーリシャス「それで、ジリアン殿、いったい何をなさっておいでで?」
「言っても聞かない子に、ちょっとしたおしおきをね。ちょっと躾がなってないんじゃない?」
「それは至らない限りで申し訳ない。しかし……」
「はぁ、はぁ、はぁ」
「いったいガオ様が何をなさったというのですか!? そしてガオ様に何をなさったのでございますか!?」
「くすぐり倒しただけだよ。何をされたかというなら、駄目だというのに俺のアレを舐めたり齧ろうとしたり」
「クエェーーッ!? アレ!? アレとは!?」
「アレ。なんだっけ」
「はぁーあ。うん、ローチン! モー、ジリアンのローチンは美味いぞ! いろんな血の味がしみ込んでる」
「ああ、何かと思えばローチン(武器)でしたか。言われてみれば、ジリアン殿の得物はガオ様のものと似ておりますな」
「なんでも口に入れないように教育しておいてね。それよりガオ、よかったら今度、俺と一緒に踊りでもやってみない? すごく向いていると思うよ」
「オドリ? 食えるか?」
「食べ物じゃないけど、楽しいよ。そうだ、一緒に踊ったら、後でちょっとだけ舐めさせてあげる」
「やるっ! なんでもガオに任せとけ!」
「ジリアン殿! やたら物を口に入れないように教育しろと言ったそばから何を申す!? ……はぁ。これでジリアン殿が男子であったら死力を尽くしてでも止めるところでござる」
「……ふふふっ。モーリシャスだけでは教育が行き届かないところもあるよね。さて、後で化粧も教えてあげようかな。楽しみだね」
「ガウ!」

ルキオン

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