バイトの旅日誌

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イアルの経済学の件④〜マネーの虎〜


●ミグノノ4話で

ポルムルはこんなことを言っているんですね。

「(幻の実を育てることに賭けることによる)
    将来的なリターンよりも目の前の黄金」
「そこに投資するくらいなら金を掘ること
   に(金を)かける」


●ゴールドラッシュとスコップ

西部劇の舞台であるカリフォルニアは
ゴールドラッシュの舞台であります。

カリフォルニア・ゴールドラッシュは、
同州サクラメントの開拓者が金脈を
発見したことを契機として、
同地一帯の農民が農業を放棄したり
外部から多数の移民が来て
大勢の鉱山労働者が生まれ、
良くも悪くも
一帯が発展した歴史的出来事です。

さて、
このゴールドラッシュが生んだものとは。
最も儲けたのは誰か?

金を掘った人ではないんですねー。

・スコップ売った商人など
    消耗品を買い占め転売した者
・船舶/輸送業
・娯楽/宿泊/サービス業

などだったわけです。


●「マネーの虎」

は00年代前半にテレビでやってましたねー

金持ちの人に事業アイディアのプレゼン
をして、パトロンになってもらう、

っていう趣旨の番組でした。

ミグノノ4話はまさにこれ。

残念ながら、
ノーマネーでフィニッシュでしたが。


●"虎"ポルムルの意思決定

彼はなぜ、幻の実への投資より
金鉱脈掘りを選んだのでしょう


●幻の実は、端的に言うと

「とにかく世界的に凄い研究開発を
    成功させましょう」
という話です。

これはですねー

なかなか儲からんのです!!

社会的意義であったり、
人類の発展という点で
大きなチャレンジで尊い行為なんですよ。

でも余程のことがないと儲からない。

なぜなら、その研究成果を使って
実際にどの様な金銭的価値を
生み出せるかが未知数・不透明
だからです。


①そうした不確実性からどこまでの
     リスクマネーが必要なのか
     見積もること自体が困難

-そもそもの要素技術の開発
     (ミグノノの場合は種を生育させること)
にとどまらず
-そこから商品化・事業化・量産化
    (その植物を使って生み出せる事業)
に至るプロセスそのもの、および
関係当事者/企業・商人等を集合・結合させる
こと

にも多大な困難がある。

②そうしたゴールに至るまでに
必要となるリスクマネーは巨額であり、

それに見合うリターンは
事業の不確実性が高ければ高いほど
より多くあるべき。

結果、余程のことがない限り
儲かるようなバランスが取れない……
(儲からない)


(この「余程のこと」、はヒトのライフスタイル
  を変える程のインパクトが求められてくる
  ような目線です(例:TV、冷蔵庫、洗濯機…
  あるいはウォークマン、スマホ…)
  ビジネスとして爆発的に伸びる可能性が
  あるならチャンスもありますが、ミグノノ
  はもとよりリケジョの、才媛
  フィロメナもそうしたプレゼンは
  出来てませんでした。ミグノノの敗因は
  文系ビジネス職を入れなかったチーム
  ビルディングにあると思われます。)

タネをミグノノに預けるだけなら
金かからなくて
タダじゃん、と思われるかもしれませんが

・万一生育出来ても、それを金のなる木に
  する為に更に投資がいる
・そこに至るプロセスは全く不透明
   (マイルストーンが無い)
・発芽させてしまったら逆に保存が利かない
  (引き返す、という選択肢を無くす。
    事業化まで突っ走らなければならない)

ということで、決してタダでは無いのです。
むしろ、万一タネをミグノノに預けたら
その管理育成にと更に投資を要求する
ようになる。ミグノノ側からすれば、
そうして喰い込んで、研究予算取りを
し続けるのが手っ取り早いわけです。

(それをポルムルが断ろうものなら
  今度は逆に貴重な苗を枯らした、という
  誹りを受けることになってしまいます。
 ミグノノはその足元を見に行くはず
 なのです。こうして追加投資がかさむと
 容易に撤退できず、ポルムルはカタに
 はまり絡め取られていってしまいます)


●金鉱脈掘り

これも、金が出るかどうかわかりません。

でもですね、これは
経済波及効果の見込める公共事業投資
なのです。

金が出ようと出まいと

労働者が集まり町を形成し
物流・商流が生まれることが
期待できるのです。

加えて、
万が一、金が出るならば
その地が当初ド僻地であっても
一気に相応規模の都市化が
期待できます。


●一つの皿に卵を盛るな

「実」は一つの成果物しか生まず、
また、ビジネスモデルとして
大成功出来るか出来ないか
二つに一つ。

対して

「鉱脈掘り」は大成功以外にも
副次的産物・中成功/小成功
がある、複数の期待される結果
を包含した選択肢なわけです。

一つの皿に卵を盛ると
ひっくり返れば全てお陀仏。

「鉱脈堀り」が優るという判断は
全くもって合理的なものな訳であります。

鉱脈掘りとて
ハイリスクハイリターンなもの…
ポルムルが安全第一の人という訳じゃ
決してないと思うんですよねー。

とにかく続編のミグノノのストーリーに
期待が高まります。


バイト

コメント

1

圧倒的支持率

Sinoa

ID: pxppcbeath6n

本日も見事なスクロールを決めました

2

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バイト

ID: a4p5gin26t4z

>> 1
いっつもこれ系のネタ探してるんだけど
なかなか見合うストーリーが出てこないんですよねーw