hamutaroの旅日誌

公開

第二話 マリオガー

ズーン・・・



地面に重く響く、カニ(仮)の着地。

hamutaroはカニから、体操選手の着地ばりに、ひらりと地面に着地したものの
間もなく直下型ボムを口から投下した。

「まことに、揺れ甚だしき様、鬼神の如しぃ・・・」

二度目の噴射で気を取り戻したhamutaroは、咽返るソレを堪えながら眼前に広がる景色を見入った

「こ、ここは・・・」

そう、ここは

「スーパーマリオブラザーズのキノコステージ?」

おしい

違う。
東ドガ地方にある、ウドン密林南である。

マリオtaroはボソボソ独り言を言いながら、キノコづたいにスタスタと走り始めた。

「これがAUTO移動か。便利だな。」

周囲にはキノコツーという生物が多く生息していた。
一般的なホクトのキノコには手足が生えておらず、人類に一方的に食われる立ち位置にいるが、ここにいる「キノコツー」は、手足、さらによく見ると顔までが存在している。
また、一般的なキノコは人参やダイコンにある「疲れてると女体に見えてしまう症候群」も発生しづらいところを鑑みると

おそらくキノコツーは食べ物ではない。

手先は触手となっており、足はテディベアのようなかわいらしいそれなのだが
頭に、デヴィ夫人専用か、高級フレンチに行った時に出てくるフチでかすぎwww皿の部分ちっこすぎwww
みたいな形状の帽子をかぶっている。

右肩には、早期警戒管制機(AWACS)に搭載されるロートドーム(レーダーアンテナを収納した円盤状ドーム)が搭載されているところを見ると、
索敵範囲や感知能力が非常に鋭く

「攻撃してこないねー」

ノンアグロ(非アクティブ)であった。
つまり肩は飾りだ。食べれる。

太く大きなキノコの柱を次々とピョンピョンとびながら、軽くニヤニヤするマリオtaroは谷底にある、小さく流れる川までたどり着いた。

ひんやりと冷たい沢には、キノコが傘になって影がさしており
そこにはザリガニが多く生息していた。
高屋敷氏のいきもの愛が感じられる。
・・高屋敷とは誰かは思い出す事は出来ない。
ザリガニと言えば、幼きhamutaroが大量捕獲し、近所から苦情が出るほどの異臭発生装置と化していたことで近隣住民には有名である。

ノスタルジックな雰囲気に勝手に浸りつつ、河原をピシャピシャと駆けるその姿は
今までの焦燥感にも似た感情を晴らしてくれるのには、十分な環境であった。

『このあたりに対象のビーストが居そうだ』

AUTO移動が止まった矢先、端末に文字が躍った。

さぁてそろそろ、頭じゃなく体を動かしたくなってきたところだ!
そう思ったhamutaroは、戦闘態勢に入り、周囲を見回した。

・・・しかし、見当たらない。

大きな口を持ち、鋭い牙が生えており
その皮はバックや皮製品にも多く利用される、川の王様ことワニ。

そのワニ(クロコダイル)の中でも、かわいい部類に入るアリゲーター。
アリゲーターは人を襲わないが
なんといってもガーが付いている。


ガーだ。

モルボルもガーが付くと強くなるし
ケアルもガーが付くと強くなる。

つまりアリゲーターガーも強いッ


柄を握る手に自然と力が入る。
目だけ細かく動かし、周囲を確認するが
どうみてもバスフィッシングにもってこいな環境に、ちょっと浮いている自分に恥ずかしくなり、頬を赤らめ始めているhamutaro。

どこをどうみても、ブラックバス、ブラックバス、謎のブラックバス。

謎のブラックバスwwww

確かに色が赤めだ。
小学生に聞くとおそらく、ゾンビなんじゃねって言われそうなくらい変な色をしている。
ポケモンでいう所の、レアカラー。登場時にキラッ☆とするやつ。
しかし、こういう時は仕事が増えるから話しかけないのが常套というもんだ。


再び周囲を見回すhamutaroの目の前を、一際大きな魚が横切った。

というかこいつら、水の中じゃないのに泳いでて不気味な奴らだ。
というか今のヌシか。こいつヌシなのか。
そう思い、ヌシを目視しようと近寄った瞬間

アリゲーターガー


いや、魚やんwwwwwワニちゃうやんwwww
めっちゃお目目かわいいやんwwww
どっちかっていうとブサカワ属性やんけwwww

後日談だが、マジでアリゲーターガーという魚が存在し、さらに
ガー目、ガー科っていうガー一族が存在しており
さらにさらに
恐竜のいた時代から形態をとどめている数少ない生物群で
シーラカンスとかカブトガニとかその辺と同じくらいすごい奴で
3回の大量絶滅もやり過ごしたすごいやつらしい。

知らなかった。

そう、知らなかったが故に、でかい魚とったるでー!と、少年の目をしたhamutaroには
非常に、大きな試練が立ちふさがる事となった。

つづく

hamutaro

コメント

1

旅日誌マスター

Luo

ID: eujpjii6d472

読んでいると絵が浮かんできて、ところどころ笑えておもしろかったです(๑•̀ㅂ•́)و✧
ガーってそんなツワモノだったのですね… ただのワニもどきかと思ってました(´-ω-`)

2

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hamutaro

ID: 25h7j43dhd5q

>> 1
ありがとうございます!
ガーはツワモノですw非常にw
是非体験してみてほしいですw