こころベーカリーの旅日誌

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謎のNPC<第9回>:シュネーン

【4周年イベント 30回繰返し戦闘クエスト「シュネーン」】

「お兄ちゃん!走らないと遅刻だよー!」
妹の美似衣に急かされて、通学路を行く。
僕の名前は俊。都内の中学に通う2年生だ。
自分で言うのもなんだけど、思春期にしては仲が良い兄妹だと思う。

「美似衣、前見て歩かないと危ないよ」
我が妹ながら、朝から元気でうらやましい。
と、横の路地からトラックが勢いよく走ってくるのが見えた。
美似衣は気づいていない!
おそらくトラックのドライバーも!

「止まれ美似衣!!」
僕はとっさに美似衣の手を握ろうとした…が、間に合わない!
キキィーーーー!!
「きゃぁ!!」
僕は意を決して美似衣を突き飛ばし…
…次の瞬間、目の前がまばゆい光に包まれた…

気が付くと、僕はベッドに寝かされていた。
初めは病院かと思ったけど、周りには見たことのない機械がたくさんあり、研究室のようだった。
身体に怪我らしきものもない。
トラックに轢かれたと思ったけど…
「気が付いたかね」
声のした方を見ると、白衣を着たちょっと偉そうな男の人が立っていた。
「ここはどこですか?あなたは?」
「私はテレストリス…博士と呼んでくれたまえ。そしてここは私の研究室…いや、イアルと呼ばれる世界…と言った方がよいかな」

イアル…?
聞いたことがない。
それに世界ってどういうこと?
「しかし、異世界人の転生も成功させてしまうとは、やはり私は天才だな」
そう誇らしげに話すテレストリス博士。

異世界?僕は異世界に転生されたのか…。
アニメではよく見るけど、まさか自分がそうなるなんて…
夢だろうか。
僕は自分の頬をつねろうとして、違和感を覚えた…耳が長い?

「耳の形が気になるかね?エルフという種族だよ。他にちょうどいい素体がなくてね。我慢してくれたまえ」
ほんとにファンタジーの世界に転生されてしまったみたいだ。
「ふむ、女の方は失敗か…仕方ないな」
見ると隣のベッドには女の子のエルフが寝かされていた。
…息をしていないように見えて、悪寒が走った。

「僕をどうする気ですか?」
どう見ても友好的とは思えず、聞いてみた。
「ビーストと掛け合わせる実験をするんだよ」
掛け合わせる?…掛け合わせるってなんだ?
おそらくここに居ちゃいけない、そう思った。
早く逃げなきゃ…
でも入り口の扉は頑丈そうだ。おそらく鍵が…

ガーーッ
と、不意に扉が開いた。
「博士、頼まれた資料をお持ちしました」
今だ!僕はとっさに駆けだそうとした…が、
「おっと!どこに行く気だ!?」
博士に腕をつかまれてしまった。
「ばかもの!早く扉を閉めろ!」
今しがた扉から入ってきた研究員らしき人物に指示をする博士。
「すみません!おっとっと」
しかし、両手に資料を抱えているせいで、もたもたしている…と

「お兄ちゃん!逃げて!!」
突然女の子の声が響き、手の拘束が外れた。
「痛っ!くそ!!」
振り返ると、寝かされていたエルフの女の子が博士の腕に噛みついている。
お兄ちゃん?今お兄ちゃんって言った?…
「おまえ、美似衣か!!」
「逃げて!早く!!」
状況からして美似衣も一緒に逃げるのは不可能だ。
かといって、このまま二人とも捕まる方が最悪だ。
「ごめん!美似衣!必ず助けに来るから!」
…僕は…妹を残して研究室から逃げ出した…


…街道らしき道を歩いていた。
研究室から逃げ出したはいいものの、行く当てもない。
旅人らしき人と何人かすれ違ったけど、人と言っても人間とは違う…姿形も様々で話しかけられずにいた。
早く美似衣を助けたいと焦るが、正直、誰を頼ればいいかわからない。

しばらく彷徨っていると、突然声をかけられた。
「ヨーン?ヨーンじゃないか!!」
驚いている僕に、その人は駆け寄って抱き付いてきた。
「無事でよかった!ヨーン!」
戸惑っていると、その人はこう言った。
「どうした?父親の顔を忘れたのか?」

僕は悟った。
この人は、このエルフの体の父親だ!
どうしよう。素直に全部話すか…それとも…
「あの、すみません。僕記憶がなくて、自分の名前も憶えてなくて…」
とりあえず記憶喪失のふりをすることにした。
父親なら悪いようにはしないだろうけど、あの博士側の人間という可能性もある。
「なんてことだ!そうか、つらかったろうな。お前は間違いなく、私の息子だよ」

そしてこの体の父、名前はサンというらしい…は、生い立ちや事情を話してくれた。
親子二人、キャラバンにビーストバトルを依頼する仕事をしていたこと。
仕事の一環でビーストの調査をしている途中ではぐれて、僕が行方不明になっていたこと。
「どうだい、何か思い出したかい?」
「ごめんなさい、なにも…」
思い出すはずがない、僕は別人なのだから…
でもそれを今言うのは、この人には酷だろう。

「もういい、今日はゆっくり休みなさい」
正直休みたかったけど、そんなにゆっくりもしていられない。
美似衣を助けないと。
「あの、僕、明日からまた仕事手伝います」
キャラバンというのは商人だろうか。
ビーストバトルということは冒険者みたいなものかもしれない。
いずれにしても、情報収集するにはちょうど良い気がした。
今はとにかく情報が欲しい。
この世界のことも、研究施設のことも…
「…そうだな、仕事をしていれば何か思い出すかもしれん。明日仕事の段取りを教えよう」
「いえ、今教えてください!」

こうして僕は、キャラバンに30回ビーストバトルを依頼するのだった。
ヨーン・シュネーンとして…


【劇場版予告】

博士に洗脳され、見学ツアーに参加するミニー(美似衣)を俊は正気に戻せるのか!

俊「僕だよ!兄の俊だ!!」
ミニー「あんたなんか知らないわ。ビーストに殺されたくなかったら出ていきなさい!」

キャラバンとともに元の世界に戻る方法を探す二人。
無事東京に帰れるのか!

美似衣「知っているなら教えてください!カーディロスさん!」
カーディロス「元の世界に戻るためのゲートは…おそらくエニグマの中心にある!」

行く手を阻むイモムシ魔獣に挑むヒーローたち!

ボグス「ここは俺が食い止める!おまえたちは先に行け!!」
メラ「…くっ…死なないでよ!ボグス!!」

タイムリミットが迫るなか、はたして間に合うのか!!

ソフィア「お前たちを絶対元の世界に帰してやる!」
カール「爆発する前にゲートをくぐらなきゃ!!」
キャナル「だめだよ!間に合わないよ!」
ポルカ「このままキャラバンで突っ込みますぞ!!」


レーナ「…これが…東京…?」

M.C.501年11月28日 ネロ劇場にて先行上映


あたりまえだけど本編とは一切関係ありません(笑)

このシリーズもそろそろ潮時かしら…

こころベーカリー

コメント

1

ビギナー

〓ふぅか〓

ID: i46vdg68vvh2

ミニーの方がおねぇさんになってるぅ♡
これは二人が和解した後に
シスコンブラコン兄妹のいちゃらぶストーリー展開が…(; ・`д・´)

2

イアルの冒険者

トリハルコン

ID: 8nhg9qgvvq85

2人のためにもイベント頑張らなきゃ…!(>_<)

3

美沙@蕎麦好き

ID: f5pup9pwp5cp

今回も楽しく読ませていただきました。
月へ行くロケット燃料集めの話から、異世界転生の話にスケールアップしてる!
巷の流行に乗り遅れないこころちゃん、凄いです、ブラボー(⋈◍>◡<◍)。✧♡

4

圧倒的支持率

こころベーカリー

ID: gz23bzbmhrw5

>> 1
ダメだよお兄ちゃん、今は私の方がお姉さんなんだから♪

…みたいな(笑)

5

圧倒的支持率

こころベーカリー

ID: gz23bzbmhrw5

>> 2
そう思っていただけると、書いた甲斐があります!(笑)

イベント頑張りましょうね♪

6

圧倒的支持率

こころベーカリー

ID: gz23bzbmhrw5

>> 3
約束通りミニーちゃんも出したよ~(笑)

もうちょっとラブラブ展開の方が良かったかな?w
まぁ、今回はこんなもんで。

7

イアルの冒険者

PARCO

ID: a5cgksq5vmmx

ォモロイ(。・・。)ウン

8

圧倒的支持率

こころベーカリー

ID: gz23bzbmhrw5

>> 7
ありがとうございます!

よろしければ、過去のNPCシリーズもお時間のあるときに是非ご覧下さい。

第6回あたりから気合い入ってます!
逆に第3回以前は読まなくて良いです(笑)

9

イアルの冒険者

PARCO

ID: a5cgksq5vmmx

>> 8
ξ:D)| ̄|_ ハイッ!

10

騎士王リコ

ID: 2ubjh57384xt

映画館のグッズ売り場にサスビのぬいぐるみは出ますか?w

11

圧倒的支持率

こころベーカリー

ID: gz23bzbmhrw5

>> 10
あぁ!!
なんか過去の日誌見返してたら返信してないの見つけた!!

えっと……サスビのぬいぐるみ出ます!w
ただのプラスチックの板なのに、なぜかやたらと高いアクリルスタンドも!w