にっしいの旅日誌

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「BEASTARS」


 手塚治虫の「ジャングル大帝」以来の「捕食動物と被捕食動物の共存」がテーマになっています。雷句誠の「どうぶつの国」などもそうですが、シュールな場面も出てきます。

 キャラクタの造形がとても上手な作品で、描き分けがうまい。いわゆる「キャラの立った」作品です。特に、ドワーフウサギの「ハル」は被捕食者視点と性的な意味も含めた「喰われる」女性としての性格描写が秀逸です。

 ハイイロオオカミの「食べたい欲求」だけではなく、ドワーフウサギの「食べられるかも知れない恐怖」と「食べられる必然を受容する欲求」がおりなすドラマは、従来の作品にはない葛藤が描かれています。


 ストーリー性や哲学性をコミックで読むことに退屈を感じない方であれば、お勧めです。「鬼灯の冷徹」などでもそうですが、このごろは動物をデフォルメしきらないのが流行なのかなと感じます。

 ※ばんばん殺しまくってアニマをためる「キャラバンストーリーズ」と、食べたい欲求と愛や友情との間で葛藤する「BEASTARS」とは世界観が合いません。(笑い)よく先方がコラボに応じたなと感心しています。

 作者の板垣波留さんの父親は 『グラップラー刃牙』 で有名な板垣恵介さんです。女性らしい繊細さの中にそこはかとない「バギ感」が見えます。





にっしい

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