アオバの旅日誌

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節目(ロロミュ誕*捏造注意)


節目の日って、なんだかいろんなことを思い出しちゃうね。 
憶えてる? 
 
そういって、左側からわらべ歌。 
懐かしい…3人で毎日おしゃべりして、遊んで歌ってた。 
 
そう言ったら右側で、 
ずっと今と変わらないね、私たち、って。 
 
そうだけど。そうじゃないんだよなぁ。 
 
 
 





 
 
節目の日って確かにいろんなことを思い出すわ。 
憶えてる。 
 
あたしは花屋さんで、アメリアがパン屋さんで、ミンミが魔法使い。
それぞれ家の手伝い、兼修行をしてた。 
確かに、二人は今とあんまり違わないかもね。
でも途中で変わったことだってたくさんあるのよ? 
10歳くらいのころだったかしら。
アメリアのお父さんと、ミンミのお姉さんがいなくなっちゃったの。 
二人を励ましたくて、あたしいろんな歌を覚えたわ。
その内三人一緒に歌うようになって…そう、あれが“マカロン”の原点だった。 
 
それからしばらくして、保護者のいなくなった二人は、
それぞれ縁のあるところに行くことになって。
ルーヴェンから同じ船で発つっていうから、
プレゼントをもってお見送りしようと思ったわ。 


たしか、よくみんなで遊んだ原っぱのお花でブーケをつくったの。
ピンクに紫、水色の花を葉っぱのついた木の枝でかこってね…
子供ながらけっこう上手にできたのよ。
ただ、しおれないようにって当日摘みに行ったのがいけなかった。 


港に着いたとき、船はちょうど錨を巻き上げたところだったの。
あたしは急いで港のへりまで走って、
できたばかりのブーケを思いっきりぶん投げた。 
 
それでも間に合わなかったわ。
ブーケは船まで届かないで、バラバラになって海に落ちてった。 
 
…ここで一度、あきらめかけた。膝から力が抜けてって、座り込んじゃったの。 
 
でもね、その時二人の声が聞こえたの。 
あたしの名前を呼んでた。 
 
花が無理でも、声は。歌は、届くかもしれない。 
 
それであたし、もう何も考えられなくなって、大声で歌ったわ。 
両手を胸の前でぎゅっと握って。 
めいっぱい声を張り上げて、届いてほしいって歌うたびに、 
遠くまで響き渡るのが自分でもわかった。 
 
船が見えなくなって歌うのをやめたとき、涙が止まらなくなって… 
そこから先は、忘れちゃったけど。 
 








え、これがなんの話かって? 
みんなのアイドル、ロミロミロロミュのマイクワンド誕生秘話よ。
わかんなかった? 
ほら、あたしが二人にって作って、結局投げちゃったブーケ。
あれ一本だけ飛ばないで手元に残った小枝があったの。
手を握ったときに一緒に握りしめてて、それで届けーって歌ってたら、
声を拡げる魔法が使えたのよ! 
 
そこから研究を重ねて、マイクワンドを作ったってワケ。ふふーん、すごいでしょ? 
 
 
…あたし達、今はこうやって一緒にいられるけど、ずっとそうじゃなかったわ。 
いろいろあったけど、それも乗り越えて、
いまの“ゆめふわマカロン”があるんでしょ。 
だから、そういう悲しかったことやお別れとかも全部、時々思い出して、
忘れないようにするの! 
 
うん。 
ねえ、ロミちゃん、もっといろんなことお話ししよう。 
 
そうだね、いろいろ、思い出せることぜーんぶ! 
 
そうしましょ!今日は節目の日だから、きっと色々思い出せるわ! 


アオバ

コメント

1

アオバ

ID: zq5m33ggwx2z

なぜロロミュは歌に目覚めたのか!
なぜマイクワンドが生まれたのか!!
なぜマカロンの三人と別々の場所で出会うのか!!!
その答えはただ一つ…
みたいな話を6:03に投稿したかったんです。