王様猫へ

王様ですから、私などの声届くはずがないのですが、発散をしたいので勝手に書きます。

私はあなたのこと大嫌いです。そしてとても憎いです。
感謝の気持ちも沢山ありました。
私の頼みを快諾してくれて、いっぱい支えてくれていたこと。
けれどあなたはその感謝の気持ちを勝るぐらいの悲しみをくれました。
私の家族を奪い取ったのです。
大切な大切な仲間を板挟みにして、家を壊したのです。
許せません。
本当に許せません。

あなたのこととても好きでした。面白くて面倒見のいい、お父さんお兄ちゃん、その二役を一人でこなせたような、素晴らしい人間でした。
今でもその時のあなたが好きです。
けれど今のあなたはとびっきりの馬鹿野郎です。

そんなあなたに良心ていう字をまだ書けるかどうか私には知りえないものですが、もし
本当にもし、まだ書けるのなら、まだ少しでも残っているのなら、1つだけ頼みがあります。

私の大事だった人たちに嘘をつかないでください。
大事にしてあげてください
看板みたいに、使わないでください
上行くための踏み台みたいに踏みにじらないでください

あなたなどどうでもいいけれど、彼らのことは大事です。

うち？うちはお陰様でぐちゃぐちゃです。台風にでも直撃されたようにボロボロです。
でも元気です。一緒に苦難乗り越えたら絆は強くなるものだとよく聞きますが、本当にそうなんですね。
この仲間たちとならいくらでも家を立ち直せます。
ですから、あなたにはいくら膨大な力や財産を持っているか知りませんが、全ていらないのでその偽善な言葉をするために貴重なお唾を使わないでください。もったいないので。

最後、悪魔のしゆが勝手に締めちゃいますが、
因果輪回で人に傷をつければ必ず自分に戻ってくると教わったもので私はそう信じています。
この時間にお手紙を書いてる理由も実はあなたにあって、考えていたら眠れないのです。
どうか私のようにはならないでください。体が影響されるほどには、ね。

お体をお気を付けて
誠実に
私の大切だった人たちを大事に。

それ以上何も望まないしもう呪わないようにしますので。

何卒よろしくお願いします

あなたの飼い主だった しゆより

しゆ