ある日の帰り道 狩りが長引いてしまって 夜のギール青空劇場辺りを走っていたんだぁ
あの辺りは夜になると途端に気味が悪くなるってんで、私は出来るだけ周りを見ないように下を向いて家路を急いだよ
確かにゴーストやシャドーナイトなんてのもいる場所だけどあいつらはただのビースト カテゴリーがアンデッドなだけでテイムしたやつなんかは存外かわいいもんだったりするよ
野生のやつも目を合わさなきゃそうそう襲ってきたりはしない だからなるべく視線を上げずに明るいポストの辺りまで走るようにしてるのさ
そんな事を考えているうちにポストまではあと坂を一本登るだけ 坂の麓には薄暗い小さな池がある
なんとも気味の悪い空気に思わず走るスピードを上げようとしたその時 下を向いていた視線の端に何かが映ったんだよ
うわー 嫌だなー なんだろなーなんて思いながら振り返ってみると・・・ う！居る・・・！
お分りいただけるだろうか 池の方を恨めしく睨みつける紅い瞳 過去にここで何があったのか・・・残念ながら私達には知る由もない

ゆき